『仮面ライダー』シリーズの変身ベルト、『ウルトラマン』シリーズの変身アイテム、『スーパー戦隊』シリーズの専用武器&変身ブレスレットなど、バンダイが作り続けてきた精巧な「なりきり玩具」が一堂に会したリアルイベント「NARIKIRI WORLD 2023」が東京・秋葉原UDX「AKIBA SQUARE」で10月20日から22日まで開催されている(入場無料)。

本イベントの目玉のひとつ、2024年公開のVシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』に登場する「ネクストファイズ」「ネクストカイザ」「仮面ライダーミューズ」の最新アイテム商品が展示されたコーナー。

「NARIKIRI WORLD 2023」会場外観。プレス内覧会には多くのマスコミや関係者がかけつけ、本イベントの注目度の高さをうかがわせた。

特撮ヒーローが「変身」するために用いるアイテムを劇中イメージそのままに商品化し、テレビを観ている子どもたちがヒーローになりきって遊ぶことのできるバンダイの「なりきり玩具」の歴史は、国産変身ヒーロー作品の草分け的存在となった『仮面ライダー』(1971年)にまでさかのぼる。会場入り口では大ヒット商品「光る!回る!仮面ライダー変身ベルト」(1971年)から、大人に向けた高級仕様の「CSM変身ベルト タイフーン」(2021年)まで、バンダイが50年もの歳月をかけて進化してきた「なりきり玩具」の歩みが示された。

『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』ブース。最新作に登場する3人の仮面ライダーそれぞれの「変身アイテム」が、このたび商品化されることになった。

乾巧(演:半田健人)がファイズドライバーNEXTで変身した姿、ネクストファイズ。

大人のための変身ベルト「CSM」として企画・開発されたギミック満載の「CSMファイズドライバーNEXT」。中央に装填されるスマホ型アイテム「ファイズフォン 20Plus」は中央のタッチパネル操作によって、15種類のアプリ起動音が鳴る仕様。

草加雅人(演:村上幸平)がカイザドライバーに「カイザフォンXX」を装填し、変身したのが「ネクストカイザ」である。かつてのカイザと比べても、各段にスリムな印象を備える。

「CSMカイザフォンXX」。ファイズフォン 20Plusと同じくスマホ型の変身アイテムで、70mm×42mmの液晶パネルによるディスプレイが目をひく。

オルフェノクを殲滅する使命を帯びた「仮面ライダーミューズ」。『パラダイス・リゲインド』で初登場する、新たな仮面ライダーである。

仮面ライダーミューズの変身アイテムも「CSMミューズドライバー」として商品化が決定した。

2003年のテレビシリーズ『仮面ライダー555(ファイズ)』のメインキャラクター・仮面ライダーファイズ。

ファイズの変身者は乾巧だけに限らず、ある条件を満たした者であれば誰でもベルト(ファイズギア)を装着し、変身することが可能。このため、ベルトを手に入れたオルフェノク(人類の進化形というべき怪物の総称)がファイズに変身し、人間にとって脅威になるといったスリリングなストーリー展開が話題を集めた。

ファイズ、カイザ、デルタという3人の仮面ライダーへの変身が体験できるコーナー「変身ムービーラボ」。

体験者がボックスの中に入り、ベルト(ファイズドライバー、カイザドライバー、デルタドライバー)の前に立つと変身効果音が鳴り響き、前面スクリーンに特徴的なライン=フォトンストリームが現出する。やがてまばゆい光が放たれ、仮面ライダーへの変身を完了する。赤いラインが全身に通っていくギミックがまさにファイズそのもの。劇中の変身イメージを忠実に再現しており、非常に好感度が高い。

ボックスを内側から見た図。半透明の大型スクリーンに映像を映し出し、ヒーローへの変身を体験する今回のギミックは、従来のなりきり玩具の先を往く存在だといえる。将来的には、力強く変身ポーズを取ることで姿が変わる仮面ライダー1号や、赤心少林拳・梅花の型を綺麗にこなさないと変身OKにならない仮面ライダースーパー1、ウルトラアイを目に装着すると、顔、肩、全身……と部分的に変身していくウルトラセブンなど、他のヒーローでも同様の変身体験コーナーを作っていただきたいものだ。

次に「スーパー戦隊シリーズ」ブースをご紹介。メインとなっているのは、今年で放送10周年を迎えた『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013年)。先ごろ、最新戦隊の『王様戦隊キングオージャー』(2023年)と共演を果たしたことでも知られるキョウリュウジャーでは、変身銃ガブリボルバーに新規音声ギミックを収録したスペシャル仕様の商品が「ガブリボルバーMEMORIAL EDITION」となって登場。キョウリュウレッド/桐生ダイゴを演じる竜星涼が新録した「10周年記念バージョン」の変身音声をぜひ会場内で確認してもらいたい。

会場内では、ヒーロー作品の世界観を重視した各種フォトスポットも充実。こちらは『王様戦隊キングオージャー』になりきることのできるコーナーである。

『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年)の20周年を記念して作られたVシネクスト『特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター』(2024年)で用いられる新型変身アイテム「SP1ライセンス」。現在予約受付中。

次は「ウルトラマンシリーズ」ブース。ここでのメインは、高級仕様のウルトラレプリカ「ジードライザー」が商品化されることになった『ウルトラマンジード』(2017年)。ブース内にはウルトラマンジードの基本形態=プリミティブの勇姿や、精巧な造型や塗装が魅力的なジードライザー&ウルトラカプセル展示、そして劇中の朝倉リク(演:濱田龍臣)になりきることのできるフォトスポット(初代ウルトラマンとウルトラマンベリアルの間に立ち、写真撮影が可能)などがある。

作品の放送年代順に並べられた「ウルトラレプリカ」シリーズ。左は『ウルトラマン』(1966年)のハヤタ隊員(演:黒部進)が使った変身アイテム「ベーターカプセル」、右は『ウルトラセブン』(1967年)のモロボシ・ダン隊員(演:森次晃嗣)が携帯する「ウルトラアイ」。

今年で放送50周年を迎えた『ウルトラマンタロウ』(1973年)の変身アイテム「ウルトラバッジ」。赤外線通信機能を搭載しており、ZATバックルを模したサウンドユニットから効果音、BGM、怪獣の鳴き声といった各種音声が流れる。

平成ウルトラマンシリーズ第3作『ウルトラマンガイア』(1998年)も今年で放送25周年。これを記念して、高山我夢(演:吉岡毅志)がウルトラマンガイアに変身するためのアイテム「エスプレンダー」が商品化された。もちろん、ウルトラマンアグルとなる藤宮博也(演:高野八誠)のアイテム「アグレイター」も同様である。

ビル街を背景にした『ウルトラマンブレーザー』(2023年)のなりきりフォトスポットでは、ヒルマ ゲント隊長(演:蕨野友也)の左腕に現れる変身アイテム「ブレーザーブレス」が展示されている。

会場内には、商品化が決定した最新アイテムの展示も行われている。こちらは『仮面ライダーキバ』(2008年)の人気キャラクター「ダークキバ」の変身アイテムが大人向け豪華仕様となって甦った「CSMダークキバットベルト」。隣に置かれている「CSMキバットベルト」との、カラーリングの違いにご注目いただきたい。

「仮面ライダーDX(デラックス)変身ベルト×変身ポーズチャレンジ」ブースでは、『仮面ライダークウガ』(2000年)のDX変身ベルトから、『仮面ライダーガッチャード』(2023年)のガッチャードライバーまで、23年にわたるバンダイ変身ベルト玩具の大いなる「歴史」をたどることができる。ほぼ四半世紀にわたる歴史であるがゆえに、二世代、三世代にわたって仮面ライダーと変身ベルトのファンでいる方も多いのではないだろうか。さらに上部モニターでは『仮面ライダーガッチャード』の主人公・一ノ瀬宝太郎を演じる本島純政と、ガッチャードのスーツアクターを務める永徳が歴代ライダーの変身ポーズをすべてこなす「変身ポーズチャレンジ」の模様が映し出され、カッコいい仮面ライダーの変身の変遷をたどることができる。

「NARIKIRI WORLD 2023」は、10月20~22日の3日間開催。入場者プレゼントとして「ライドケミートレカ ネクストファイズ」「CSMファイズドライバーなりきり紙製変身ベルト」などが配布される。

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