レバレジーズは9月25日、「就業先への障がい開示についての意識調査」の結果を発表した。調査は8月4日~10日、精神障害者保健福祉手帳を取得し、かつ正社員もしくは契約社員で就業経験がある300名を対象にインターネットで行われた。

  • 障がいをオープンにして働いた経験

    障がいをオープンにして働いた経験

精神障害者保健福祉手帳を取得した後に、正社員もしくは契約社員で就業経験がある774名に対し、障がいをクローズにして働いた経験があるかと聞いたところ、55.4%と半数以上が「ある」と回答。

クローズ就労の経験者300名について詳しくみると、そのうち、一度も障がいをオープンにして働いたことがなく、今後もクローズ就労を考えている人は33.0%、障がいをオープンにして就労した経験があるものの、再度クローズ就労を考えている人は24.7%という結果に。

障がいをクローズにして働こうと思った理由を聞くと、「障がいを開示すると採用されにくいイメージがあるから」(47.7%)が最も多く、次いで「障がいを開示すると応募できる求人が限られると思ったから」(45.0%)、「障がいを開示すると給与条件が悪化すると思ったから」(34.3%)が上位にあがった。

  • 障がいをオープンにしたことで感じた課題点

    障がいをオープンにしたことで感じた課題点

次に、オープン就労の経験者に、オープンにしたことで感じた課題点を聞いたところ、「障がいを開示したことで、採用されにくいと感じた」(37.7%)、「障がいを開示したことで、応募できる求人が限られた」(35.4%)、「障がいを開示したことで、キャリアアップがしづらいと感じた」(31.4%)が上位に。オープン就労へのネガティブなイメージが先行しているわけではなく、事実として障がい者の就職活動や就労への不利益な影響が出ているよう。

また、オープン就労のきっかけについて聞くと、「体調が悪化(再発)したから」(37.8%)や「体力や意欲が続かなかったから」(34.3%)が多く、体調による就労への影響を不安視してオープン就労を選択肢に入れる人が多かったほか、「障がいを隠し続けることになんとなく罪悪感を感じていたから」(20.9%)という意見も見受けれた。

  • 障がいをオープンにして良かったこと

    障がいをオープンにして良かったこと

最後に、障がいをオープンにして良かったことを聞いたところ、「通院への配慮をしてくれるようになった」(37.7%)が最も多く、次いで「就業時間や日数、休憩時間などの配慮をしてくれるようになった」(27.4%)、「リモート勤務など就業場所の融通が効くようになった」(19.4%)が上位にあがった。