映画『BAD LANDS バッド・ランズ』(9月29日公開)の大阪凱旋舞台挨拶が23日に大阪で行われ、安藤サクラ、山田涼介、サリngROCK、原田眞人監督、田中沙依、山田蟲男、一木美貴子が登場した。

  • 前列左からサリngROCK、山田涼介、安藤サクラ、原田眞人監督。後列左から田中沙依、山田蟲男、一木美貴子

    前列左からサリngROCK、山田涼介、安藤サクラ、原田眞人監督。後列左から田中沙依、山田蟲男、一木美貴子

同作は黒川博行氏による小説『勁草』の実写化作。特殊詐欺に加担するネリ(安藤)と弟・ジョー(山田涼介)はある夜、思いがけず“億を超える大金”を手にしてしまう。金を引き出すだけだったはずの2人に様々な巨悪が迫る。

22日には安藤、山田、原田監督が映画の舞台となった大阪で「公開直前プレミアイベントin大阪・てんしば」を開催し、翌23日に本作大阪初上映となる「大阪凱旋舞台挨拶」を実施。オフィシャルレポートが届いた。

オフィシャルレポート

上映後のボルテージが上がり切った会場に、安藤、山田、サリngROCK、原田監督が登場すると、客席からは割れんばかりの大きな歓声が。興奮冷めやらぬ観客を前にして、安藤は「昨日大阪でイベントをやったので、ホームだと思ってリラックスしています…! 上映後のみなさんと初めてお話しできる機会なので、とっても楽しみです!」、山田は本イベントに応募が殺到していたことに触れて「みなさんすごいですね…! 上映後なので、撮影の裏話を共有できたらなと思っています!」、サリngROCKは「初めまして!映画初出演だったので、このような場に呼んでいただけてびっくりしています。すごく緊張していますが、よろしくお願いいたします!」、原田監督は、エンドロール後に劇場外までの拍手が聞こえていたことを聞き「劇場の中にいて、一緒に体験したかったです。昨日も来ていただけた方もいるようで、ありがとうございます!」と作品への反響の喜びと共に挨拶した。

特殊詐欺を生業とする主人公のネリと、その弟ジョーによる予測不可能なクライムサスペンスが描かれる本作。壮絶な過去を背負いながらも、強く優しく生きるネリを演じた安藤は、大阪での撮影について、「西成で撮影した時に、役のビジュアルのせいか“お前許可もろてんのか~”と、実際に地元の方に絡まれたんです(笑) でも悪い感じは全然しなくて、興味を持ってくれたのかなと逆に温かさを感じました!」と裏話を暴露。監督も「あの街の空気感に合っている、レトロな感じがしたね!」と当時を振り振り返った。純粋無垢で無鉄砲なサイコパス・ジョーを演じた山田は、関西では滋賀での撮影のみだったため「安藤さんのスケジュールには大阪撮影が入っていると聞いて、“いいな~”と羨ましかったです(笑)」と残念がった表情を見せた。すると、すかさず安藤が「でもさっきお好み焼き食べたもんね?」とフォロー。姉弟のような見事な掛け合いを見せた。裏賭場の帳付で裏社会での黒い仕事を仲介する謎多き女・林田役のサリngROCKは、今回のオファーに関して「“え、なんで私?”と思いました…!」と、大抜擢に信じられなかったよう。すると監督から、「最初、映像に興味がないからって断られたんですよ!」とリークが。それに被せて山田も「サリngさんのお芝居を見て、監督、涙流しながら笑ってましたよね?」と追加すると、監督からサリngに関西を代表する女優・浪花千栄子さんのモノマネをするよう演技のオーダーがあったことが明らかに! 無茶ぶりにも応えながらも、サリngは本作で華々しくスクリーンデビューを飾った。

原作『勁草』刊行時(2015年)に、自ら映画化制作を志願したほど作品の世界観に引き込まれたという原田監督は、キャストたちの演技に関して「これ以上のものは望めない、パーフェクトなものだった!この二人(安藤と山田)の演技を見ていると、編集しながら涙ぐんでしまいました。」と、満足げな様子。安藤は「私たち、これ以上できないぐらい頑張ったよね!」と山田とサリngと肩を寄せた。

さらに、この日は映画に出演した大阪在住のキャストの田中沙依、山田蟲男、一木美貴子の三名も登壇した。オーディションで原田の手によって選ばれたという田中は、「関西人として、大阪が舞台のかっこいい作品に出られたことが嬉しいです。撮影初日に“ようこそ原田組へ”と声を掛けていただけて、“すごい所に来たんだな…”と震えました。」と話した。「突劇金魚」としてさりngと共に活動している山田(蟲)は、「初めての映画出演だったので緊張しましたが、サリngもいたので和やかにやらせていただきました。」と言い、劇中でも二人で存在感を放った。また、W山田(涼介と蟲男)による共演シーンがあったものの、一言も会話していないという事実が発覚…!現場の緊張感が垣間見えた一コマだった。一木は、冒頭の重要なシーンに登場する役を担っており、「“ちょっとだけ” 安藤さんの方言指導をさせていただきました。」とユニークに挨拶。登壇者全員から「ちょっとだけじゃない!」と総ツッコミを受けたが、安藤からの信頼が厚く「耳なじみが良くて楽しかったです!」とのコメントも。三者三様の関わり方で、それぞれのキャラクターを見事に演じ切った。

最後に、監督は「また大阪に戻ってくるので、盛り上げてください!みんなで一緒に頑張りましょう!」、山田は「かっこいい日本映画になりました。ここからはみなさんの手で育てていただければ嬉しいです!」、そして安藤は「みなさんも“共犯者”ですので、身近なお父さん世代にもお声がけいただけたら嬉しいです!」と、改めて作品をアピールし、二日間による大阪での凱旋イベントは幕を下ろした。