女優の高橋ひかる(高ははしごだか)が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『ハレーションラブ』が、きょう5日(毎週土曜23:30~)にスタートする。今作は、2022年の大学生だった当時に「第22回テレビ朝日新人シナリオ大賞」で大賞を受賞した新進気鋭の脚本家・若杉栞南氏によるオリジナルドラマ。高橋は、亡き父が残した写真店を母と営む女子大生・深山朱莉を演じる。1本のフィルムの現像を依頼してきた浅海恭介(眞島秀和)と出会い、幼馴染みの藤原昴(一ノ瀬颯)と15年ぶりに再会したことで、平和な街では不穏な事件が。やがて街と人の嘘が暴かれていき、街中でひた隠しにしてきた15年前の事件の真相、哀しい物語が明らかになっていく。

今回は主演を務める高橋に、同世代の新人脚本家の活躍に刺激を受けたことや、自身が25歳までに成し遂げたいこと、また、今年10年目に突入する芸能生活のこれまでについて話を聞いた。

  • 高橋ひかる 撮影:泉山美代子

    高橋ひかる 撮影:泉山美代子

■皆が「脚本が面白い!」と口をそろえる作品

――まずは脚本を読んだときの感想を教えてください。

この作品について話をするとき、皆が「脚本が面白い!」と声をそろえるほど魅力的な脚本です。こんなに複雑なミステリーを、30分という限られた枠の中でここまで表現されている若杉さんには脱帽ですし、読んでいるうちにどんどん作品の世界観にのめり込んでいきました。「あれ?この人って実はこうなんじゃ……」と、いろいろな見方ができて、それぞれの真実があって。私が演じる朱莉も、知れば知るほど深みが出てくる面白い役になっています。

――朱莉はどんな深みのある役どころですか。

朱莉は大学生の女の子で、過去にある事件を経験しているのですが、すごくまっすぐでいい子なんです。でも明るい振る舞いには理由があったり、好奇心旺盛で行動力や熱意もあったり……読んでいくうちにどんどん印象が変わって面白かったです。若杉さんとは、話をさせていただく機会がありました。

――そのときは若杉さんとどんなお話をされたのでしょうか。

同世代と思えないくらい柔軟にいろいろなことを受け入れてくださって、自分からたくさん話したくなるような不思議な魅力を持った方だと感じました。

■「いつも明るい高橋ひかるが?」とギャップを感じられるかも

――朱莉という役で、高橋さんの新しい一面は見られそうですか。

バラエティで私を知ってくださった方には「あのいつも明るい高橋ひかるが?」と、ギャップを感じていただけるかもしれません。そう思ってもらえるように頑張りたいので、バラエティで私を見てくださっている方にもぜひ見ていただきたいです。

――今作には主演、座長という立ち位置で臨まれますが、意気込みを教えてください。

座長なんて私には身に余る言葉ですが、素敵な言葉で表現していただける立場である以上、より責任感を持って臨みます。自分自身も、朱莉のように何が起きても受け止める心構えでいようと思うのですが、眞島さん、一ノ瀬さんがすごく頼もしいですし、監督やスタッフの皆さんのお力も借りながら良い作品をお届け出来ればと思います。

――脚本を担当される若杉さんは、20代前半で連ドラデビューを飾ることになりますよね。

すごい!

――同世代の若い脚本家が活躍する姿に、感じるものはありますか。

刺激を受けますね。物語を紡ぐことって、果てしない0から1を生み出すすごく難しい作業だと思うのですが、若杉さんはスタッフさんやプロデューサーさんたちとコミュニケーションを取りながら、丁寧に作られていったとお聞きしました。だからこそ私も作品に対する愛が深まっていますし、この愛をより良い表現として繋げられるように、若杉さんから受け継いだバトンを届けていきたいです。

■25歳までに「高橋ひかる」像をしっかり作り上げたい

――若杉さんが「連ドラデビュー」という大きなことを成し遂げたように、同世代の高橋さんが、たとえば25歳まで、30歳までに成し遂げたいことはありますか。

年齢で目標を設けるタイプではないのですが、「高橋ひかる」像を25歳くらいまでにしっかりと作り上げることができたらいいなと思います。このお仕事をしているといろいろと刺激を受けることが多くて、自分が揺らぐ場面も多いのですが、その刺激を糧に成長していきたいですね。

――モデル業やバラエティ番組での活躍はもちろん、女優としてどんどん活躍の幅を広げられていて、ラジオでもパーソナリティを務められていて、すでに完成されているようにも感じるのですが……。

いやいや! ありがとうございます。

――ご自身では「高橋ひかる」像の完成度は何%くらいなのでしょうか。

うーん……ちょっと盛って60%?(笑)

――ちょっと盛って(笑)。

機会をいただけて、支えられて出来上がってきた部分が大きいので、自分から行動して何かを得られるようになるのが理想です。残りの40%には、もっともっと変われるかもしれないという期待とワクワク感を込めました。10代の頃は「20歳になったらある程度形成されるかな」と思っていましたが、20歳なんてまだまだ赤ちゃんみたいなものなので(笑)。これからもたくさんのことを学んでいきたいです。