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昨年5月に企画のアイデアが生まれてから、4カ月を経て迎えた初回収録は、「すごく理想的なロケになりました。大規模な企画でシミュレーションが全くできなかったので、考え得るパターンをとにかく考えて臨んだのですが、いろんなラッキーも重なって、10分の中で見つかっていくテンポや、残り2人がなかなか見つからないという形もうまくいったんです」(田中氏)と手応えをつかんだ制作陣。だが、決して一筋縄にはいかない企画であることを、2回目で思い知らされることになる。

「1回目を受けて、『これはいけますね』なんて余裕をかまして2回目をやったら、開始2分50秒で全員捕まってしまったんです。通常のロケよりものすごくかかる美術費や技術費、こちらが負けたら贈呈する100万円分の図書カードが、2分50秒で消えてしまった瞬間に顔面蒼白で打ちひしがれました(笑)。その後の負けたパターンのロケもあったのですが、僕があまりにぼう然としてしているので、他のディレクターが『ここはやっとくから』って助けてくれたくらいです」(田中氏)

そこから、スタッフの本気度が一気に上昇し、「本当に『学校かくれんぼ』が始まった気がしました」(田中氏)と、より“真剣勝負”の色が濃くなっていく。時には、「美術が本気を出して空調ダクトを作ってせいやさんが隠れたら、『あれは難しすぎる』とSNSで叩かれてることもありました(笑)」(田中氏)と手加減なし。隠れ場所のフタを開けられた丸山礼が機転を利かせて上手く逃れるなど、演者側の技術も向上している。

一方の生徒側も、「ありがたいことに過去の実績も踏まえているのを、見つけ方でも感じます」(田中氏)と探し方が上達。回を重ねるごとに戦いのレベルが上っており、「負けるとスタッフもみんな本気で悔しがります。もはや、テレビショーを作りに行ってるんじゃなくて、本気でかくれんぼをしに行ってるんです(笑)」(田中氏)と強調した。

とは言え、戦いを終えればノーサイド。放送ではあまり映していないが、終了後に再び生徒全員が集まり、メンバーを発見した生徒に「どうやって見つけたの?」と聞くなど、交流が行われている。松尾駿(チョコレートプラネット)はいつも顔出しスタイルで潜むのが恒例で、そのポスターに出演者全員がサインを書いてプレゼントしているが、逆に生徒が、撤収作業を終えたスタッフを出待ちして感謝の言葉をくれたこともあったそうだ。

ロケが終わると編集作業に入るが、カメラ50台分の映像素材は、「同じところを映しているものを除くと、全部見ます。生徒さんがポロッと良いコメントをしていたりするので」(田中氏)と、長時間かけてチェック。このため、ロケから放送まで約1カ月を要するという。

■過去最大の生徒数&敷地面積に8人体制で挑む

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きょう29日(19:00~2時間SP)の放送は、過去最大の生徒数と敷地面積となる千葉県・木更津総合高校が対決の舞台。カギメンバーに、丸山礼、ゲストの加藤史帆(日向坂46)も加わって隠れる側も過去最大の8人体制で、「大変なロケでした。制限時間もこれまでより長くしています」(田中氏)と、より大規模な収録となった。

さらに、「いろんなトラップを仕掛けたりして、いろいろ試してみた回になっています。我々もかなり難しい隠れ場所を用意したんですが、すごくハイレベルな戦いをお見せできると思います」(田中氏)と予告している。