深夜の30分枠という時間帯に対して、2人とも「特に強くは意識していないです」とのこと。その中で、田辺は「どれだけ30分という時間を感じさせないかということは、結構考えています。『見てる体感は映画のワンシーンを見ているようだった』といった感想は一番うれしいコメントですし、深夜の30分という枠でしかできないことも結構多いと思うので、そこを1つの楽しみとして見てもらえたら」と期待を示す。
それを受け、小関も「やっぱり時間帯に合った作品というのはあると思うのですが、(藤子と仁科が)夜に隣同士のベランダでお酒を飲みながら会話する関係とか、このドラマの題材はすごく時間帯にフィットするし、深夜ドラマで見るからこそ、しっとりできるというのもあると思います」と捉えた。
放送枠の「金曜ドラマDEEP」は配信の再生回数を重視しているが、田辺は「スマホの小さい画面で見ていて、テレビやパソコンとか、大きい画面で見たいって思ってもらえたらいいなとも個人的には思います。今はいろんな仕事の仕方もあるし、見られる時間帯が人によってバラバラだと思うので、配信のシステムはすごくいいなと思うんですけど、せっかくだったら大きな画面でもう一度見たいとか、何度でも見たいと思ってもらえたら、自分のやりがいが生まれますね。小さな画面とは、また違って見えてくるものもあると思うので」と、役者としての矜持をのぞかせる。
これに、小関も同調した上で、スマホ視聴ならではメリットとして、「“今の何!?”とか“このシーンめちゃくちゃ良かった!”って思ったら、すぐ戻れるんですよね。誰かの記憶に残ったり、もう1回目撃したくなるシーンを作れるというのは、出てる人としてはすごく幸せなので、“大画面で見たい”と思わせるのも、“今のシーンに戻りたい”という瞬間が作れるのも、うれしいポイントです」と挙げた。
それを踏まえ、今回の作品では、「ベランダのシーンでは、お互いが純粋にその時間を楽しんでいる空間なんですけど、ちょっと何かが垣間見える部分があるかもしれないので、そこは戻りたくなるポイントになる可能性があるなと思っています」と予告。さらに、夏ドラマということで、「ベランダでお酒を飲むという同じシチュエーションで、スマホで見る方もいらっしゃるかもしれないですね」と、自由な視聴スタイルを歓迎した。
●田辺桃子
1999年生まれ、神奈川県出身。小学3年生でスカウトをきっかけにデビューし、数々のドラマや映画などに出演。主な出演作は、映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(18年)、『うちの執事が言うことには』(19年)、『犬部!』(21年)、ドラマ『釣りバカ日誌~新入社員 浜崎伝助~』シリーズ、『ゆるキャン△』シリーズ、『ガールガンレディ』(21年)、『リコカツ』(21年)、『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(21年)、『受付のジョー』(22年)、『夕暮れに、手をつなぐ』(23年)、『スイートモラトリアム』(23年)など。この7月期はドラマ『こっち向いてよ向井くん』にも第1話のヒロイン役として出演する。
●小関裕太
1995年生まれ、東京都出身。03年に子役として芸能界デビューし、ドラマ、映画、舞台などに出演。06~08年には『天才てれびくんMAX』(NHK)のテレビ戦士として活躍した。近年の出演作は、ドラマ『来世ではちゃんとします』シリーズ、『知ってるワイフ』(21年)、『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(21年) 『ブラック/クロウズ』(22年)、『今日、ドイツ村は光らない』(22年)、映画『シグナル100』(20年)、『ライアー×ライアー』(21年)、舞台『モンティ・パイソンのSPAMALOT』(21年)、『The View Upstairs-君と見た、あの日-』(22年)、『四月は君の嘘』(22年)など。
スタイリスト/渡辺文乃 ヘアメイク/吉村英里