フジテレビのドラマ『silent』(制作協力:AOI Pro.)が、「第39回ATP賞テレビグランプリ」(全日本テレビ番組製作社連盟主催)でドラマ部門の最優秀賞を受賞し、6日に都内のホテルで行われた受賞式に、出演の鈴鹿央士、AOI Pro.の唯野友歩プロデューサー、フジテレビの村瀬健プロデューサーが登壇した。

  • 鈴鹿央士

唯野プロデューサーは「広告制作を主にしているAOI Pro.という会社に属しておりまして、そのノウハウをどうにかドラマや映画に生かすことができないかと、常日頃からテーマに掲げておりました。様々な壁はあったんですが、とにかくみんな自分たちが見たいドラマを一生懸命作ろう、とにかく面白いドラマを作ろうと最後まで諦めずに挑戦を続けました。いつも、そういった挑戦を後押してくださり、面白がってくださる村瀬さんをはじめ、スタッフ・キャスト一丸となって挑戦し続けた結果、このような素晴らしい賞を頂戴できたんだと思っております。とにかく、みんなでお祝いしたいと思います」と喜びを語った。

鈴鹿は「この『silent』という作品は、本当にキャスト・スタッフの皆さん1人1人が、みんなすごく大きな愛情を持って向き合った作品ですし、毎週楽しみに見てくださった視聴者の方々の声援も、村瀬さん現場に来て伝えてくださって、それでみんなの士気がまた上がって、より面白くしていこうと、本当に活気のあふれたすごくいい雰囲気で撮影ができていました」と回想。

また、鈴鹿と川口春奈の通話シーンについて、「セットの中で別々の部屋で実際につないで、それぞれの箇所でそれぞれの人を撮影するっていう見たことのない手法で撮影をしたり、本当に皆さんが怖がらずにチャレンジして、それがこういう形で評価されたということは、本当にすごいなと思います。おめでとうございます」とスタッフを称えながら、「(キャスト代表の登壇者が)僕で良かったんですか!?」と謙そんした。

恋人を親友に譲るといういい人過ぎる役柄について、「僕もあんな人いないだろうと思いながら演じてました(笑)。本当に人のことをずっと思っている役で、あんな人になりたいなあと思いながらお芝居してました」と本音を吐露。「(実際の自分は)あんまり優しくないんです(笑)」とまた謙そんしつつ、「たくさんの方が応援してくださったし、見てくださる方が湊斗を心配してくださって、『湊斗が元気で生きてくれたらいい』みたいなメッセージを受け取ったりして。そうして愛されるキャラクターを作っていただいたのは、脚本の生方(美久)さんだったり、村瀬さんのおかげでもありますし、僕の中で宝物のような役です」と胸を張った。

最終話では、想(目黒蓮)が紬(川口)に耳打ちするシーンがあったが、ドラマの大ファンだという司会のテレビ朝日・久冨慶子アナウンサーが、その内容を質問。鈴鹿も唯野プロデューサーも知らないということで、村瀬プロデューサーは「脚本の生方さんと風間(太樹)監督と僕とで本を作って、決まったセリフは当然あって、目黒くんに『こういうセリフだよ』って言おうとしたら『これですよね』って目黒くんが言ってきて『それ』って言って、春奈ちゃんには言わずに『よーい、はい!』で言ったリアクションがあの川口春奈さんの表情で、それが何を言ったのかはここでは言わないので、皆さんのご想像におまかせします」と明かさなかった。

  • 風間(太樹)監督

なお、『silent』の風間監督は、今回のATP賞で特別賞を受賞。映画撮影のためビデオメッセージを寄せた風間監督は「『silent』は僕にとって、プライムタイムで初めて監督をした作品でして、映画だったりCMだったり、いろんな主戦場でやってるスタッフの力を合わせて作ったドラマになっております。その作品がたくさんの感想や応援を頂いたということは本当にありがたく思っていますし、音の表現や映像の表現など本当に細部までたくさんの方が興味を持って最後まで見届けていただいたことが、本当にうれしく思っております」と感謝。

そして、「『silent』でつながったスタッフで今、映画を共に作っているところです。今後も頑張ってまいりますので、よろしくお願いします」と決意を語った。

  • 唯野友歩プロデューサー

  • 村瀬健プロデューサー