JR東日本盛岡支社は、2022年度に盛岡支社管内で発生した動物との衝突件数が、前年度より229件少ない572件だったと発表した。572件のうち、8割強にあたる483件がシカとの衝突で、カモシカが45件、クマが21件、その他23件だった。

  • 釜石線の普通列車

シカとの衝突が発生した線区は、山田線(207件)と釜石線(194件)が突出して多く、この2線区だけで9割を占める。シカ衝突により、線区によって11分から最大55分の遅延(平均値)が発生したという。

衝突件数の多い山田線と釜石線では、シカが嫌う忌避剤の散布や獣害侵入防止ネットの設置、シカが仲間に危険を知らせる声と、シカが嫌う犬と狼の鳴き声を組み合わせた「忌避音」を吹らす装置を列車前面に取り付けるなど、対策を実施している。