日本テトラパックは6月9日、「節約に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は3月13日~15日、子どもがいる25歳~49歳の働く女性500名を対象に、インターネットで実施した。

  • 食料品でパンパンの冷蔵庫内

日常の生活で節約を意識しているか尋ねたところ、46.4%が「常に意識している」、44.6%が「まあまあ意識している」と回答し、合わせると約9割の女性が節約を意識していることがわかった。節約をしているジャンルでは、「食料品」が82.7%で最多で、「電気代」(60.8%)が続いている。

  • 左から、「日常の生活で節約を意識していますか?」「節約をしているジャンルについて教えてください」

6月1日より家庭向け電気料金が値上げとなった。家庭向けで契約者が多い規制料金の値上げ幅の各社平均は15%~39%で、7月から請求される。値上げ幅が最も小さい東京電力でも15.9%で、1か月当たり400キロワットアワーの電力を使用した場合、約2,000円ほどの値上げとなることが予想されている(経済産業省による2022年11月分(値上げ申請前)と比較した試算)。

電気代が気になる家電のひとつに冷蔵庫がある。資源エネルギー庁が公開している「家庭における電気製品の1日の電力消費割合」でも、冷蔵庫はエアコンに続いて2番目に高く、電気代が値上がりしているいま、電気代を抑えるための工夫が必要な家電と言える。

特に冷蔵庫内が物であふれ、パンパンになってしまっている人は要注意とのこと。冷気が効率よくまわらず、最適な温度を保つのが困難になるため、最適な温度にしようと余計に電力が必要になって電気代も上がるという。また中身がいっぱいで何がどこに入っているか管理ができていないと、扉の開閉時間や回数が増え、冷気が外に逃げてしまう。再度、庫内を冷やすことになるため、余計に電気代がかかるとのこと。

つい冷蔵庫に詰め込んでしまいがちだが、実は冷蔵庫に入れる必要がないものや、ちょっとした工夫でスペースをつくることもできる。電気代を抑えるためにも、冷蔵庫内の食材管理の方法を意識するとよいという。

料理研究家でラク家事アドバイザーの島本美由紀先生によると、冷蔵庫7割収納の工夫が節約&食品ロス削減につながるとのこと。7割以下にすれば、中がよく見えるので開閉の時間が減らせて節電になる。また、庫内がしっかりと冷えるので食材も長持ちする。透明な容器を使ったり、カゴを使って取り出しやすくすれば、ひと目で庫内を把握できるため、自然と無駄な買い物も少なくなるという。

  • 7割収納の冷蔵庫内

  • 冷蔵庫7割収納のポイント3箇条

一方、冷凍室の収納は7割以上にすることが大事とのこと。庫内に食材がたっぷり詰まっていれば冷気が逃げにくく、節電にもつながる。空いている時間を短くするためにも、冷凍室は食材を重ねず立てて収納するのがおすすめだという。

「冷蔵庫7割収納」を無理なく実現するためのテクニックとして、島本先生はロングライフ紙パックを活用することも挙げている。開封前のロングライフ紙パックは常温保存が可能なため、冷蔵保存のイメージのある牛乳や豆腐など、食材を冷蔵庫には入れず、棚や引き出しに収納できる。冷蔵庫内がすっきりすることで食材の管理がしやすくなり、ローリングストックもしやすくなるので、フードロスの削減にもつながるという。

  • 棚や引き出しに収納できるロングライフ紙パック

ジャムなどの瓶物は、開封前は冷蔵庫に入れなくても常温保存でよいとのこと。缶飲料なども詰め込まず、定位置を決めて必要な分だけ冷蔵庫に入れるようにすれば飲みすぎ防止にもなる。頻繁に使わない調味料は瓶ごと冷凍しておけば、長期保存できて風味も変わらないので便利だという。

保存容器は、何が入っているか外から見てわかる透明なものを使うとよいという。容器は同じ種類同じサイズに統一すれば、容器を重ねてもデッドスペースができないとのこと。

  • 透明で同じ種類・サイズの容器