流鉄は12日、関東運輸局長宛に鉄道旅客運賃の変更認可申請を6月8日に行ったと発表した。現行運賃は1989(平成元)年10月の改定以来、消費増税分を除いて改定しておらず、今回が34年ぶりの運賃改定に。2024年4月1日の実施を予定している。
流鉄を取り巻く状況は大きく変わり、2005(平成17)年8月にはつくばエクスプレスが開業。これにともない流鉄の路線に並行して他社路線バスが開業し、流鉄の旅客は開業前の2004年度と比べて49%減少(2022年度比)し、鉄道は慢性的な赤字体質になっているという。
2002年に不採算部門のタクシー事業を廃止し、2009年にワンマン運転を開始。人員スリム化のため同業他社への斡旋および弊社関連企業への出向・転籍、役員報酬のカット、所有賃貸ビルの効率化など、公共交通機関としての使命を踏まえ、合理化を推進してきた。今後も同様の合理化を推進するとしているが、老朽化する施設・車両等の維持費用に関して、不動産事業等による内部援助も限界であり、現行運賃での鉄道の維持は困難と判断。鉄道旅客運賃の変更認可申請に至ったという。
申請した改定率は、定期外旅客運賃9.743%、通勤定期運賃10.044%、通学定期運賃10.144%、平均9.864%に。普通旅客運賃は、初乗り運賃(営業キロ1・2km)を現行130円から140円、営業キロ3kmを現行140円から150円、営業キロ4kmを現行170円から190円、営業キロ5kmを現行180円から200円に、営業キロ6kmを現行200円から220円に改定する。
通勤定期運賃は、営業キロ1・2kmを現行5,090円から5,600円、営業キロ3kmを現行5,500円から6,050円、営業キロ4kmを現行6,360円から7,000円、営業キロ5kmを現行7,210円から7,940円、営業キロ6kmを現行8,060円から8,870円に改定。通学定期運賃は、営業キロ1・2kmを現行3,610円から3,980円、営業キロ3kmを現行3,910円から4,310円、営業キロ4kmを現行4,530円から4,990円、営業キロ5kmを現行5,140円から5,660円、営業キロ6kmを現行5,740円から6,320円に改定する。