フェラーリのV型8気筒ツインターボエンジン搭載クーペ「ローマ」にオープンカーバージョンが追加となった。電動で開閉可能なソフトトップを装備していながら静粛性も高いという新型車「ローマ スパイダー」。布の屋根なのに騒音を防げる理由とは?

  • フェラーリ「ローマ スパイダー」

    フェラーリが「ローマ スパイダー」を日本で公開した

ソフトトップは5層構造

フェラーリは2023年3月、モロッコのマラケシュでローマ スパイダーをクライアント限定でお披露目した。今回が日本初公開となる。受注の受け付けは3月から始まっている。お値段は3,280万円からだ。

ローマ スパイダーはソフトトップ、つまりファブリックのルーフを持つオープンカーだ。開閉は電動で、走りながらでも60km/hまでなら開いたり閉じたりできる。開閉に要する時間はわずか13.5秒とのこと。

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    「ローマ スパイダー」のボディサイズは全長4,656mm、全幅1,974mm、全高1,306mm、ホイールベースは2,670mm。軽量オプション装備時の乾燥重量は1,556kg

ローマのようにエレガントなクルマにとって、走行中の静粛性は極めて重要な特性となる。ファブリックの屋根となると車内に騒音が入ってきそうなものだが、そのあたりについてもフェラーリに抜かりはない。なんとローマ スパイダーのソフトトップは5層構造となっており、風切り音やロードノイズの侵入を抑えられるそうだ。

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    エンジンは3,855ccのV8ツインターボ。最高主力456kW(620cv)、最大トルク760Nmの動力性能は「ローマ」に準じる。停止状態から100km/hへの加速(0-100km/h加速)は3.4秒、最高速度は320km/h

ソフトトップを採用すれば車体は軽くなりそうに思えるが、ローマ スパイダーは屋根が5層構造であることに加え、ルーフを格納したときにもエレガントなスタイルを保てるようリアに手を入れているので、重量は84kg増加している。とはいえ、パワーウェイトレシオは2.5kg/cvでクラストップの性能を誇るそうだ。

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    「シャークノーズ」と呼ばれる長いフロントボンネットが特徴的だ

ローマ スパイダーは「2+クーペ」という形式のクルマで、狭そうではあるが後席も付いている。ここにはチャイルドシートを取り付けられるそうなので、小さな子供のいるラグジュアリー・ヤングファミリーにはうってつけの1台となるだろう。

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    こちらはハードトップの(オープンカーではない)フェラーリ「ローマ」