Vシネクスト『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th anniversary』の上映、ならびに『忍風戦隊ハリケンジャー』20周年を記念して、「『忍風戦隊ハリケンジャー』20周年記念イベント~シュシュッとGロッソに参上!!~」が、シアターGロッソで5月13日に開催された。

イベントでは、ハリケンレッド/椎名鷹介役の塩谷瞬、ハリケンブルー/野乃七海役の長澤奈央、ハリケンイエロー/尾藤吼太役の山本康平がまず登壇。「今日は盛り上がっていきましょう!」と塩谷の掛け声とともに大きな拍手の中、登場した。

塩谷は「20年の時を超えて当時のスカイシアター、東京ドームシアターGロッソに戻ってきました!」と感慨深げ。長澤は「生憎の天気ですが、こんなにもたくさんの人に集まていただき嬉しいです。最後まで楽しんで下さい!」とさわやかな笑顔であいさつした。山本は「スカイシアターから20年、眠っていたジャケットを着てきました!」と当時、使用していたジャケットを着てきたことを報告。

そして「ハリケンジャー」のイベントということで主題歌「ハリケンジャー参上!」が流れ、歌唱を担当する高取ヒデアキが登場。会場を巻き込んで歌いあげ、観客の手拍子や声援で会場が熱気に包まれた。

Gロッソで歌った感想を尋ねられると、高取は「『動物戦隊ジュウオウジャー』のイベント以来、7年ぶりに登壇しました。時があまりにもシュッシュッと経っていました。ハリケンジャーと一緒に今日はステージに立ててうれしいです」と久しぶりにGロッソで歌った喜びを伝えた。

ハリケンジャーと高取の交流についてMCから質問されると、高取の武道館コンサートやフィルムコンサートなどのイベントにもハリケンジャーのキャストが登壇したことを明かし「僕のバンドの10周年や20周年も来てくれて、大事な時にいつもかけつけてくれるのがハリケンジャー。だから今回は自分の方から駆け付けました」とハリケンジャーとは交流が続いていることを明かした。

次のコーナーでは、高取に代わり『ハリケンジャー』の生みの親、日笠淳プロデューサーが登壇。「20年前にプロデューサーだった日笠淳です。こんなに集まっていただきありがとうございます」とファンに感謝を述べた。

改めて、こうして長年にわたって愛される『ハリケンジャー』はどのようにして生まれたのだろうか。日笠氏によると、「『救急戦隊ゴーゴーファイブ』『未来戦隊タイムレンジャー』『百獣戦隊ガオレンジャー』からの4年目、さてどうしようと思っていました。『ガオレンジャー』のパート2はどうだろう、でもパート2にするとぐっとハードルが上がってしまいます。そこで思い切って方向を変えようと思い、ずっと『カムイ外伝』のような忍者ものが好きだったので、それを企画にしようとなり、そこから考え抜いて『ハリケンジャー』ができました」と当時の制作秘話を語った。

さらに、20年周年で再び「ハリケンジャー」として集結を果たした3人について聞かれると、日笠氏は「20年経っても関係性は当時のままで、それぞれが成長の中で良いところを伸ばしてきたって感じだね。塩谷は塩谷のままだし、山本は当時、こういうお父さんになるのかなと思っていたら、今良いお父さんになっている。長澤さんは10代だったけど、お兄ちゃん二人を引っ張っているような感じだった。今もお兄ちゃんたちを引っ張ってるね」と語った。

山本も「(塩谷に対して)スターは今も変わらずスターだから扱いづらい(笑)。奈央はきれいになったね」とコメント。塩谷から山本に対して「スタッフ業務が上手くなったよね。現場ではゴウライジャーから制作さんって呼ばれてたもん」と明かすと、山本も「スター(塩谷)と違ってわかってもらえないかなと思って、今日もジャケット着てきたんだよ」と笑いを誘っていた。

10周年からさらに10年が経ち、20周年を記念して製作された『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th anniversary』。20年を迎えたキャラクターは何をしているのか、日笠氏は「鷹介はなんでも探偵だから、世界を飛び回っていそう。吼太は家族に忍者であることを伝えて家族想いであるのは変わらないけど、あの2人(子ども)がどう育っているのか気になるね。七海は俳優を目指していて、今ひとつ上手くいっていないけど、俳優として成就しているといいな」と妄想を膨らませた。

日笠氏とTVシリーズのことを振り返ったあとは、長澤による「忍び恋」披露。歌い終わると「こんなにたくさんの方の前で歌うことなんて、なかなか人生でないですよ。企画打ち合わせで『歌ってくれないか』と聞かれて、絶対やります!歌わせてください!って即答しました。いい思い出ができました。ありがとうございます」と喜びを爆発させた。

続いて、MCからゴウライジャーについて質問され、塩谷が「とんでもないやつらだ!!!」と劇中さながらにライバル視すると、打って変わって山本は「とても良いお兄さんたちです。お世話になっています」。長澤も「とてもかわいがってもらってます」と温度差で会場を笑わせた。

日笠氏は「当時、疾風流がみんなでまとまった方が良いということで、手強いライバルを作りたくてゴウライジャーができました。年齢的にお兄ちゃんだから、ハリケンジャーの3人を引っ張てくれるかなと思ったら……思った以上に子どもだった。見た目はお兄ちゃんなんだけどね」と笑わせた。

ゴウライジャーの話も出たところで、山本が撮影・編集を行った会場でしか見せられない門外不出の京都メイキング映像を披露した。

ここで新作をアピール。塩谷が「新しい命が生まれました」とスター節を見せると、長澤、山本からすぐに突っ込まれ、代わりに山本が「先祖と出会って物語が展開していきます。江戸時代を舞台に大江戸ハリケンレッドも登場します!」と簡潔に説明。日笠からも「おもしろいのは確か。いろいろなアイデアが詰まっていて、彼らが本当に楽しそうにやっていた」とお墨付きの感想。

長澤も「忍者アクションもいっぱいあるし、水面走りも20年越しにできました」と、流派にこだわったアクションができたことを明かした。

来場へのプレゼンと抽選会もあり、最後に塩谷から観客へ挨拶。「ハリケンジャーをやってよかった。20周年も撮影ができて、みんなの夢が叶って本当に嬉しいです。だからこの映画を見て、みなさんの手で育てていってもらえたら嬉しいです」と、作品への想いを熱く語り、イベントは大盛況のなか幕を下ろした。

Vシネクスト『忍風戦隊ハリケンジャーでござる!シュシュッと20th anniversary』は、6月16日期間限定上映。

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