――本番に向けてやっているルーティンとして、台本にメッセージを書くというのもありますよね。

1週目の放送でひどい振る舞いをしてしまって、すごくヘコんだんです。そのとき、正尚さんが「次の週の台本から、何でもいいから書いてみれば?」と言ってくれたんですけど、どうせやるなら、出演者の皆さんに1人1人に書きたいと思って。やっぱりチームなので、1人1人と親しくなって、和気あいあいとしていたほうがいいじゃないですか。それからは、全員に配られる台本にもメッセージを書きますが、それに加えて、ハライチさん、神田さん、ゴリエさん、(桂)二葉さんへのメッセージを自分で打ってプリントアウトして、ADさんが台本を配るときに渡しています。

――どんなことを書かれているのですか?

例えば、澤部(佑)さんがラジオで「ここのラーメン屋がおいしかった」と言ったら、週末にそのラーメン屋に行って食べて、写真を貼って「行きました!」とか、岩井さんは一緒にインラインスケートに行ったのでそのお礼とか、アニメが好きなので、岩井さんのおすすめの作品を聞いてそれの感想を書いたり。二葉さんは、ラジオを聞いたり寄席を見に行ったり、神田さんは雑誌の連載を読んだり、出演されている番組を見たり、ゴリエさんは沖縄の新聞でコラムを書かれているので、会員登録して2年前からさかのぼって読んだり、YouTubeを見たり…。毎週、皆さん1人1人のネタを探して、その感想などを書くんです。

――それぞれに書く上、そのように“取材”もしていたら、相当な時間を費やしますよね。

書くだけで3~4時間はかかっていると思います。

――そんなことをしてくれたら、きっと皆さんもうれしいと思います。そこから会話が生まれるわけですね。

そうなんです! 出演者リハや、本番5分前にセットの裏に全員が集まるので、そこで「あのアニメ見たの?」とか、話すきっかけができるんです。ちょっとでも距離が縮まったらより和気あいあいとした番組になるんじゃないかと思って、自分の中の目標として、1日1回は全員と他愛もない話をするというのを立てています。

――みなさんから「ヤマケン、ヤマケン」とかわいがってもらう背景には、そうした陰の努力があったんですね。

でも番組関係なく、単純に共演者と仲良くなりたいという気持ちが強いかもしれないです。

  • スタッフや共演者に向けて台本に書き込んだ長文メッセージ=山本アナ提供

■ハライチ岩井を『アレグリア』に誘う

――ゴリエさんとは一緒にロケも行かれて、勉強になる部分が多いのではないでしょうか。

すごく勉強になりますね! 街の人にインタビューする企画で、僕が緊張してるから相手も緊張してしまって、話せなくなってしまったんです。そこでゴリエさんが話しかけた瞬間、別人かと思うくらい雰囲気が変わって、どんどん面白くなっていったんですよ。その帰りのロケバスで秘けつを聞いたら、「自分の感情は、相手にうつる」という言葉をかけてくれて、「とにかく楽しんだほうがいいよ」と言ってくださったんです。そこからインタビューに限らず、僕が元気に明るくすると、みなさんにそれがうつって、番組が明るくなるし、見ている人も明るくなって、その家族も、もっと言えば日本が明るくなるんだと、勝手に解釈しました。

――特に『ぽかぽか』は出演者だけでなく、目の前の観覧客の人たちのテンションも大事ですもんね。

はい。自分が変わることで周りが変わるということがあるんだというのを、ゴリエさんから学びました。

――岩井さんとは一緒にインラインスケートに行かれるほど、かわいがってもらってるんですね。

まだ番組が始まる前のリハで、インラインスケートを1回だけやったことがあったのでそのことを言ったら、「一緒にやろうよ」と言ってくださって、もうすごくうれしくて! 用具を買って、家の前とか広場とかで1人で練習して、「セット買いました!」って言ったら、「おおマジか! じゃあ行こうか」となって、「ヤマケンLINE教えてよ」って連絡先を交換してくれたんです。

――神田さんですら、まだハライチさんのLINEを知らないのに! 『アレグリア』も一緒に見に行かれたんですよね。

チケットが2枚あったのですが、平日の金曜なので友達も親も予定が埋まっていて、思い切って岩井さんに「アレグリアどうですか?」と聞いてみたら、「休み取れたよ」と言ってくださったので、「マジっすか!」ってなりました。

――ヤマケンさんから誘ったんですね!

それで一緒に見た後に2人で飲ませてもらって、最後までめちゃくちゃ楽しくて! 番組の話は一切なく、恋バナからお互いの超プライベートな話をしたり、2人で顔をつかみ合って変顔したり。もう本当にアニキみたいな感じです。

でも、澤部さんとはまだLINE交換できていないので、それが目標ですね。2月ぐらいにたまたまトイレで一緒になって「そろそろ一緒に飲みに行くか」と言ってくださったので、「行きたいです!」って言ったんですけど、「もうちょっと仲良くなってからだな」と言われて。それから「そろそろLINEを」「まだだなあ」っていうやり取りがずっと続いて、全然交換してくれないんです。

――神田さんはアナウンサーの先輩でもありますが、どんなアドバイスをもらいましたか?

「ハライチさんやゴリエさん、二葉さんというプロの方がいるんだから、自分1人で抱え込まずに任せればいいんだよ」と言ってくださいました。この水曜メンバーの皆さんには、スタッフさんを含め本当に恵まれているなと思います。僕なんかの準備よりも、スタッフさんが寝ずにこの場を作ってくれて、ハライチさんやゴリエさんにはイジっていただいたり、リハでは「こういうの言ってみたらどう?」ってパスを出してくださったり。やっぱり「恵まれた」に尽きますね。

  • (左から)桂二葉、神田愛花、岩井勇気、澤部佑、ゴリエ (C)フジテレビ

――放送の反響はいかがですか?

大学時代の友達からLINEで感想をもらったり、番組が始まってから街で声をかけていただくことがすごく増えました。「ヤマケンさんですよね?」と言われて、「僕のこと知ってるんですか!?」って驚いちゃいますね。

――「お母さん大好き党」に登場されたお母様をはじめ、ご家族の反応はどうでしょう?

本当に母には感謝しかなく、大好きなんですよ! 仕事があってなかなかリアルタイムで見ることは難しいのですが、録画して毎週全部見てくれています。父親は亡くなったのですが、兄と妹と4人で家族はすごく仲がいいんです。しょっちゅう集まりますし、兄と2人、妹と2人、もちろん母と2人で飲みに行ったりしますし、兄も録画して見てくれています。

――プライベートのルーティンでは、毎日お弁当を自分で作っているんですよね。

大学4年で一人暮らしを始めて、そこからほとんど3食を自分で作っています。いつも鶏胸肉ですが、レシピを見ないで大体の料理は作れますね。

――鶏胸肉ということは、ジムで体も鍛えて。

野球の実況があると準備が大変なのでなかなか行けないのですが、それがないときは週6で行きます。月・火は夕方に『イット!』があって、他の曜日も夜に予定がある日は、6時に起きて朝ご飯とお弁当を作って、7時から8時過ぎまでジムに行ってから出社しています。