■「うーん……キミ、香取!」
――地下ライブを中心に活動するなか、スズケンさんが香取慎吾さんのものまねと出合ったのはいつ頃なんですか?
「芸人の転機は27歳に訪れる」という話があるんですけど、僕が香取さんのものまねに出合ったのはまさに27歳でした。当時は全く仕事がなくて、事務所も弱小なのでオーディションすら自分で探していたんですけど、ある時フジテレビの『ものまね紅白歌合戦』のオーディションを見つけて。
ちょうど長瀬智也さんが主演の『泣くな、はらちゃん』というドラマが放送していた頃で、「長瀬くんに似てるね!」と言われていたので、その衣装のスタジャンとかつらを用意して、一般応募からオーディションに申し込んだんです。待ち時間が2、3時間くらいあったんですかね? その間もずっとぶつぶつと長瀬さんの練習をして、ついに僕の順番が回ってきて、オーディションの部屋に入ったら、お偉いさんが僕を見るなり「うーん……キミ、香取!」って。長瀬さんのモノマネを披露することなく、3秒でオーディション終了です(笑)。
――せっかく準備したのに(笑)!
「これが芸能界か!」と思いましたね(笑)。そのオーディションがきっかけで、ものまねSMAPのメンバーになったんですけど、元々、香取さんのことは大好きでしたし、ものまねSMAPもめちゃくちゃ面白いと思っていたんです。だから、まさか自分が香取さんのものまねでメンバーになるとは思いもしませんでしたが、今ではたくさんのSMAPファンの方々に応援していただいてて。ものまねSMAPのメンバーも全員、SMAPの皆さんのことが大好きなので、本当にありがたい限りです。
■SMAPとの共演が実現「ずっとウソだと(笑)」
――ものまねSMAPとして、SMAPの楽曲「ユーモアしちゃうよ」のMVでご本人たちとの共演も果たしました。
マネージャーから「SMAPのMVの仕事が来たよ」と言われたんですけど、ずっとウソだと思っていました(笑)。最初はメンバーとも「ドッキリでしょ」と話してたんですけど、「よく考えたら、俺たちにドッキリしても仕方ないよね。じゃあ、これ何……?」と段々緊張してくるんです。日が近づいてきてもスケジュールから消えないし、もしかして本当なのかなと思ったら興奮して前日眠れなくなっちゃって、酒を飲んで寝たら次の日、顔がパンパンで! 「余計似てねえじゃねえか!」って(笑)。
――そんな裏話があったんですね(笑)。やはり、緊張感がある現場だったんですか?
SMAPの皆さんが参加されるまで、エキストラの皆さんとダンスの練習をするんですけど、このあと国民的スターが来るということで、スタッフさんも含めチーム一丸でしたね。そしたら、「今どんな感じ?」って聞こえてきて、振り返ったら木村さんがいるんですよ。もう無理ですね、あのカッコ良さの前ではただのファンになります。
その時感じたカッコ良さを例えるなら、むき出しの日本刀。ちょっとでも近づいたら、カッコ良さで切られてしまうんじゃないかと思うくらいカッコいいわけですよ。そこに中居さん、稲垣さん、草なぎさん、香取さんも来られるんですけど、神々しくて……ただでさえポンコツのものまねSMAPがさらにポンコツになりまして、みんなダンスを間違えてましたもんね。
――それは緊張しますよね……。香取さんとは何かお話されたんですか?
撮影中に香取さんご本人と並んでダンスを踊るシーンがあったんですけど、緊張のあまりステップを上手く踏めなくて、あろうことか香取さんの足を踏んでしまったんです。「国民的スターの足を踏んでしまった!」という恐怖で顔が固まって、本番中なのにずっと「すみません、すみません、すみません……」と言い続けていたら、当然カットがかかるわけです。すぐに香取さんに「足を踏んでしまいました。申し訳ございません」と謝罪したら、「全然大丈夫ですよ。ただ本番中に謝ってきたんで、笑っちゃいました(笑)」と言っていただいて、「あー! 抱かれたい!」と思いました(笑)。
――テレビのイメージのままの優しい方なんですね!
そうなんですよ! MVに出演させていただいて思ったのが、カメラが回っていない時も皆さんSMAPなんですよね。香取さんは香取さんですし、木村さんも木村さんと言いますか、皆さんテレビで観ていたキャラクター通りで、撮影中の空気もずっと和やかでした。


