歌手で俳優の福山雅治が22日、都内で行われたTBS系日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』(4月23日スタート、毎週日曜21:00~)のプレミア試写会&舞台挨拶に、大泉洋、永瀬廉(King & Prince)、今田美桜、松尾諭、奥智哉、吉田羊、上川隆也と共に出席。主演を務める本作への思いや役作りについて語った。
本作は、アメリカから期間限定で交換留学生として来日した全盲のFBI(アメリカ連邦捜査局)特別捜査官・皆実広見(福山雅治)と、皆実のアテンドを命じられた警察庁人材交流企画室の室長・護道心太朗役(大泉洋)が、凸凹バディを組んで難事件に挑んでいくバディドラマ。
福山が演じる皆実は、人たらしな性格で愛嬌や社交性があり、いつも人の輪の中心にいるような人物。過去のある事故がきっかけで両目の視力を失っているが、鋭い分析力、嗅覚、触覚で事件をかならず終わらせる最後の切り札という意味で、FBIでは“ラストマン”と呼ばれている。
福山は「皆実広見という人間の心の動きだけでお芝居をしていくのでは追いつかないと思ったので、衣装やヘア、動き方……目が見えない状態を研究することもそうですし、どうやったら見えないように見えるのか、皆さんと一緒にリハーサルをやらせていただいて人物を作っていきました」と説明。
撮影以外の時間も白杖と共に生活していたそうで、「パッとできるほど器用な俳優ではないので、役を落とし込むのに時間がかかると自覚していまして、撮影に入る前から白杖を持たせてもらって。本来あまり家の中では使わないそうですけど自宅の中でも、自宅は間取りがわかっているので、目を閉じて、白杖でコツコツしながら家の中をうろうろするということをやっていました」と明かした。
また、福山は「皆実広見は目が見えない。できないことがあるからこそ誰かに助けてもらって社会の一員として生きていくことができる。目が見える見えないにかかわらず、人というのは誰かに助けられて生きていて、そして誰かを助けている。社会にはさまざまな人間が共存していて、さまざまな個性を持っている一人ひとりが社会を作っている」と述べ、「2023年のこの時期に『ラストマン』という連続ドラマを放映することの意味はそういうところにあると思っています。人と人が助け合っていく社会、よりよい社会になるにはどうすればいいのか、そういうことがテーマになっています」と本作を放送する意義を語った。