大井川鐵道は、大井川本線の不通区間で実施しているバス代行運転に対し、沿線自治体である静岡県川根本町からの財政支援が今月から始まったと発表した。5月8日以降、代行バスの運転本数は現行の9往復から6往復に減らされる。
大井川本線は昨年、9月23日深夜から9月24日未明にかけて台風15号の影響により全線で大きな被害を受け、9月24日始発から全線で不通に。9月26日から全線でバス代行輸送を開始した。12月16日に金谷~家山間が部分開通し、バス代行運転の区間を家山~千頭間に変更。川根本町から運行経費の一部が補助されることとなり、被災前の普通列車と同じ9往復を維持した。
大井川鐵道と静岡県、沿線自治体、国を交えた協議の場において、大井川鐵道は「赤字路線であるバス代行運転の長期継続は困難」との見通しを表明。川根本町へ財政支援を要請し、その後、協議を続けてきたという。
結果として、議会での可決を経て、4月から川根本町が運行経費を全額負担することに。バスの利用状況や財源の観点から、5月以降は運転本数を6往復に減らす。川根本町は今秋をめどに町営でのバス運行に切り替える方針を表明している。