新卒の社会人に必要な能力についてアンケートを行いました。

日本において4月は多くの新社会人が活動しだすタイミングです。そこで、すでに社会で働いている社会人に必要な能力にまつわるアンケート調査を行い、その結果とそれぞれの能力が必要な理由をまとめました。

新社会人に必要な能力一覧

  • 新社会人にあるといい能力とは

    新社会人に必要な能力とは

アンケート内容:新社会人へのアドバイスについて
・調査時期: 2023年3月20日
・調査対象: マイナビニュース会員
・調査数: 男女合計503人(男性: 425人、女性: 78人)
・調査方法: インターネットログイン式アンケート
仕事に必要な能力 回答率(%)
コミュニケーション能力 25.1
聞く力と態度 14.5
仕事と私生活のバランス 11.0
チャレンジ精神 11.0
自分を知る 9.9
目標を立てる 7.4
横のつながり 5.3
将来のビジョン 4.9
知識のアップデート 4.6
タスク管理の仕方 4.2
その他(自由回答) 1.4

コミュニケーション能力が必要な理由

アンケート回答の中で多く見受けられたのが、仕事が円滑に進むためという点です。

コミュニケーション能力は、いろいろな年代や多様な文化を持った人と円滑に交流し、情報をしっかりと伝えるためにも必要な能力と捉えている傾向があるようです。

  1. 「コミュニケーションを取ることで仕事が円滑になるから」(女性・50歳)
  2. 「どんなに頭が良くても、コミュニケーション能力がないとうまくいかないから」(女性・55歳)
  3. 「何事にもコミュニケーション能力は大切です」(女性・59歳)
  4. 「最初は仕事を覚えるよりもコミュニケーションを取ることが一番大切」(女性・43歳)
  5. 「社会人になって非常に強く感じたことは、一般的によく言われる仕事ができる云々ではなくて、実はいかに上司や同僚に気に入られるかである」(男性・60歳)
  6. 「人を巻き込んで成果を出していかないといけないため」(男性・55歳)
  7. 「職場の人間関係をうまくやっていくためにはコミュニケーション能力が最も重要であり、長く勤めるためにも必要不可欠なことだと思うから」(男性・54歳)
  8. 「コミュニケーション能力が高いと、異なる背景や立場の人たちとも円滑に働くことができる」(女性・33歳)
  9. 「自分の意見をうまく伝えることで、自分のアイデアや提案がプロジェクトや取り組みにつながる可能性がある」(男性・50歳)

聞く力が必要な理由

聞く力はコミュニケーション能力とセットのような意味あいを持っており、コミュニケーションの根幹と言えます。同僚やクライアントとの円滑な関係を築くうえで欠かせないという意見が多くありました。

  1. 「コミュニケーションに必要だからです」(女性・36歳)
  2. 「同僚やお客さんのどちらもコミュニケーションが大事だから」(女性・25歳)
  3. 「仕事ができる人は人の話を聞く力が高いです」(女性・53歳)
  4. 「職場の先輩は学生時代と違い、知識や技術を伝えたくてウズウズしているわけではないので」(男性・59歳)
  5. 「話す力よりも聞き上手に徹することがまず大事」(男性・53歳)
  6. 「相手の話をしっかりと理解することが、すべてのスキルアップと人間関係構築につながるから」(男性・52歳)
  7. 「何事も吸収しなければならないことが多いので」(男性・53歳)
  8. 「聞く力があると必然的に仕事のスキルを上げることになると思います」(男性・62歳)

仕事と私生活のバランスが必要な理由

「心の余裕を持つこととがよい仕事につながる」という回答が多く見受けられました

仕事と私生活のバランスは、体調管理やストレス解消、心の余裕を保つために重要です。健康維持や良い精神状態を維持するためにも、適度な頑張りとオン・オフの切り替えを意識すると良いでしょう。

  1. 「仕事が忙しいと心の余裕がなくなるので私生活も大事にしてほしい」(女性・33歳)
  2. 「今の時代は、ライフワークバランスが唱えられ、何かあればすぐにセクハラ・パワハラと訴えることができる。だからこそ、プライベートを大切にする人生を大事にしてほしい」(女性・52歳)
  3. 「私生活と仕事とのバランスが重要ですね。仕事で無理しないことですね」(男性・40歳)
  4. 「良い精神状態を保つにはバランスが大事」(男性・55歳)
  5. 「健康を維持するために、オンオフを意識した生活をしてほしい」(男性・62歳)
  6. 「ワークライフバランスをしっかりと考えて仕事をすることが大事」(男性・52歳)

チャレンジ精神が必要な理由

チャレンジ精神は、自己研鑽や成長、自己実現のために必要という傾向の回答が散見されました。若いうちに挑戦することで視野が広がり、能力を高めることができると考えているようです。

  1. 「チャレンジすることで、視野が広がるから」(女性・39歳)
  2. 「若いうちにやれることはやっておいた方がいい」(女性・46歳)
  3. 「積極性が大事だから」(女性・40歳)
  4. 「最初は失敗するのはしょうがないので、それを恐れず取り組んでもらえればと思います」(男性・53歳)
  5. 「まだ若いので、恐れずチャレンジ精神をもって仕事をすれば成長できる」(男性・46歳)
  6. 「チャレンジ精神で自分の能力を高めることが必要。能力が高くなるほど最初はつらかったことも、だんだんと楽に感じてくる」(男性・66歳)
  7. 「前のめりで仕事をすることが自身の人生を明るくするから」(男性・33歳)
  8. 「競争が激化する現代社会において、自分の成長や成功につながる新しいアイデアや方法を見つけるために必要だからです」(男性・55歳)
  9. 「これからの時代、変化が激しいので守りに入らず新たなものにチャレンジしていただきたい」(男性・53歳)
  10. 「自己研鑽にはチャレンジ精神が不可欠だから」(男性・42歳)

自分を知ることが必要な理由

自分を知ることが必要な理由として、自身の性格やスキル、やりたいこと、価値観を把握することが社会で成長するために必要という回答が多くありました。

  1. 「やる気はあるように見えるが、空回りしている新人も多い。まず自身を冷静に見てできることできないこと、性格や人とのコミュニケーション能力を鑑みていきなりではなく少しずつ会社に馴染んでいくことが大事かと思う」(女性・62歳)
  2. 「自分が何をしたいのか、何を重視しているのか」(男性・30歳)
  3. 「価値観を自分で作ってゆくことが必要だから」(男性・35歳)
  4. 「自分の力を過信せず、長所を伸ばすことを考える」(男性・57歳)
  5. 「己を知らないうちは成長しないので」(男性・65歳)
  6. 「社会時になって初めて一から学ばなければいけないことがあるので、まずは自分を知って、他人の意見を聞くことが重要」(男性・64歳)
  7. 「人にはできることとできないことがある。仕事でも遊びでも人生においてすべてにあてはまる。自分を知ってできないことを認識しよう」(男性・52歳)
  8. 「自己分析が一番効果あるから」(男性・31歳)
  9. 「自分を知って、他人との違いを理解して、そこから人との付き合いが始まると思うから」(男性・64歳)

目標を立てることが必要な理由

目標を立てることは、達成力を高め、成長を促すために必要という傾向の回答がありました。目標を設定することで、仕事やプライベートにおいてブレない行動ができ、無駄な時間を削れて成長につながるからと考えているようです。

  1. 「達成する力が付くから」(女性・42歳)
  2. 「目標がある人は成長するので!!」(女性・47歳)
  3. 「最初は何をやるかもわからないと思うので、目標を決めて進めるのがよいと思う」(男性・53歳)
  4. 「目標があればいろいろな困難も耐えることができる」(男性・51歳)
  5. 「仕事もプライベートも着地点(目標設定)をしっかりしておくことがブレない行動や活動の出発点だと考えるから」(男性・52歳)
  6. 「日々はもちろん、将来の目標を立てることでやる気がでる」(男性・70歳)
  7. 「目標がないとだらだらと仕事をして無駄な時間を過ごすことになる」(男性・42歳)
  8. 「挫折した時に自分が掲げた目標が支えになる」(男性・65歳)
  9. 「目標を立てると、日々の行動が変わるから」(男性・34歳)

横のつながりが必要な理由

横のつながりが必要な理由として多くあった回答が「多くの人材との交流ができる」「仕事は一人でできることは限られている」などです。

  1. 「何よりもつながりが必要な世の中だから」(女性・40歳)
  2. 「横の繋がりがあると仕事も増えるから」(男性・37歳)
  3. 「同期や同じ部署の方の助けがどうしても必要なときがあるから」(男性・51歳)
  4. 「一人でできることは限られる」(男性・53歳)
  5. 「助けたり助けられたり、幅広い人材との交流やコネクションは集合知としてもいろいろと有益だと思うから」(男性・50歳)
  6. 「いつ現在の勤務先を退職するか。しないに越したことはないが、もし退職したならば知人がいればつてで再就職もできるし、紹介もしてもらえる。とにかく横のつながりを多く持つことで将来の悩みを回避できるはず」(男性・63歳)
  7. 「一人だけでできる仕事はないから」(男性・50歳)
  8. 「仲間達を大切にすることがとても大事だと思う」(男性・51歳)

将来のビジョンが必要な理由

将来のビジョンが必要な理由で多くあった回答は、「仕事への熱意やモチベーションを維持し、日々の過ごし方に影響を与えるため」という内容でした。また、将来のビジョンが明確であれば、目標に向かって前進しやすくなると考えているようです。

  1. 「将来のビジョンがある方が仕事に熱が入り頑張れる」(女性・60歳)
  2. 「やはり将来的に自分がどうなりたいか」(男性・68歳)
  3. 「目的がないとモチベーションが保てない」(男性・58歳)
  4. 「大きな目標があれば日々の過ごし方が変わるから」(男性・41歳)
  5. 「将来のビジョンを描きながら、今何をすれば良いかをじっくりと考えてほしいと思います」(男性・59歳)
  6. 「終身雇用が崩壊した今、いつ辞めても良いように、スキルアップしてほしいです」(男性・53歳)
  7. 「将来のビジョンができあがっていれば、ある程度のことがあっても、我慢やつらさは許せるはず。何事も体を大事にして、虎視眈々と目標に向かって前進していけばいいと思う」(男性・52歳)

知識のアップデートが必要な理由

知識のアップデートが必要な理由としては「成長や適応のため」というものが多かったです。

  1. 「知識と知恵はあるほど良い。一生勉強です」(女性・54歳)
  2. 「自身をアップデートしないと成長に繋がらない」(男性・56歳)
  3. 「陳腐化する。固定概念にとらわれるなと」(男性・38歳)
  4. 「学校を卒業して社会にでたら勉強は終わりではありません。社会が目まぐるしく変わる今日、仕事で求められる知識やスキルを時代の変化に合わせて継続的にアップデートすることが必要です。そのために社会人としての学び直しが必要になってくると理解してもらいたいです」(男性・55歳)

タスク管理の仕方が必要な理由

タスク管理が必要な理由は「受け身にならず効率的に仕事を進めるためで、タスクの優先順位をつけて対応することで、自己管理能力が向上し、成果があがる」という回答がありました。

  1. 「受け身にならないため」(男性・42歳)
  2. 「自分自身が経験してきたことなので必要だと感じました」(男性・47歳)
  3. 「タスクの優先順位をつけて対応する」(男性・38歳)

その他(自由回答)

その他の回答は以下の通りです。

  1. 「若いうちから積み立てることが大事です。自力で資金を用意することが重要です」(男性・61歳)
  2. 「金銭感覚を身につけることは、仕事においてもコストを考慮することにつながります」(男性・46歳)
  3. 「大きな声で挨拶することが大切です。自分が思っている以上に相手は聞き取れていないことがあります」(男性・49歳)

新社会人に欠かせない能力のまとめ

新社会人に必要な能力は、今も昔も基本は同じです。コミュニケーションを取りつつ自身のスキルアップを行い、与えられた業務や新しい仕事を率先して対応していくことが重要です。今後の参考にしていただければ幸いです。