また、「『お母さんだからこうしなきゃいけない』というのは一切やってないです。なんなら、母ちゃんではなく同じ兄弟だと思っていると思います」と言い、親子ではあっても1人の人間同士、平等な関係を築いている。

「『お母さんだから』という気持ちでいたら上下関係ができてしまう。子供が生まれて私も初めてお母さんになったわけで、できないことはできないし、仕事もしているので、助けてほしいときは『手伝ってちょ!』と言うし、泣き顔も怒り顔も、ベロベロに酔っぱらった姿も見せるし、『これが私です』というのをすべて見せています。だからすごく助けてくれます」

土屋はいろんな人を家に呼ぶそうで、それも子供たちにプラスになっているようだ。

「近所のおばさん、ではなくお姉さん(笑)とか、本当にたくさん人が家に来るので、友達やスタッフと私の関係を見て、ママも人によって生かされているというのがわかるかなと。そういうのを見て、人のために生きられる子に育ってくれたら。困っている人がいたら、言われなくても気づける子。子供らしさを持ち続けながら、そういう思いやりのある子になってほしいです」

そして、「何歳になってもずっと子供っぽいお母ちゃんでいたい」と言い、「80歳になっても子供の運動会を見たら『私が走る!』って言うような母ちゃんでいられたら」と笑顔で先の未来を思い浮かべる土屋。「年なんて関係ないし、親とか、社長とか、タレントとか、そういう肩書きに一切こだわらず生きていきたい。そのほうが楽しいし面白いから」と続けた。

子供たちが芸能界に興味を持っているのか尋ねると、長男の澄海くん(18歳)は「やりたいんじゃないかな」とのこと。「18歳を超えたら自分がやりたいことをやっていいと思っています。それまでは守らなきゃいけないと思いますが、大人になったら逆に守りすぎるのはよくないので。挫折も経験しに行っておいでという感じです」と自分の意思を尊重するつもりだという。

仕事も子育ても、楽しみながら日々の生活を送っている土屋。本作は子供たちにも「見せたい」と言い、飼っている6匹の猫にも見せて反応が見たいという。

そして、「子供たちはキャラクターのかわいさやユニークさに虜になると思うので、そういうところを楽しんでもらえたら。大人の方たちは、気づかされる言葉がたくさん詰まっているので、自分と置き換えて見てもらえたら心に刺さると思います。いろんな楽しみ方ができる作品なので、いろんな方に見ていただきたいです」と本作の魅力をアピールした。

■土屋アンナ
1984年3月11日生まれ、東京都出身。1998年にモデルとしてデビューし、その後、歌手や女優としても幅広く活躍している。映画『下妻物語』(2004年)で日本アカデミー賞新人賞等、数多くの賞を受賞。Amazon Prime Video『ザ・マスクド・シンガー』(2021)では圧巻のパフォーマンスで優勝に輝いた。プライベートでは二男二女の母である。