モデル・歌手・女優とマルチに活躍し、4児の母としても奮闘している土屋アンナ。アニメーション映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』(3月17日公開)の日本語吹き替え版では、主人公・プスの元カノ・キティを演じている。本作から、生きていく上で大切なことに気づかされたという土屋に、作品の魅力を聞くとともに、母として大切にしていることも聞いた。

  • 土屋アンナ 撮影:奥西淳二

本作は、9つあった命が最後の1つとなってしまった長ぐつをはいたネコ・プスが、命のストックを求めて、どんな願いも叶える“願い星”を探す冒険を繰り広げる物語。その道中で、ネコに変装したイヌ・ワンコや気まずい元カノ・キティ、そして、同じく“願い星”を狙う手強い奴ら、さらには最強の敵も現れる。

土屋が演じたキティは、プスの元カノでスリの天才。男勝りなカッコいいキャラクターで、土屋のイメージと近い印象だが、自身も「まんまだと思います」と言い、本国版でキティを演じたサルマ・ハエックとも声が似ていたため、あまり苦労することなく本来の自分で演じることができたという。

本作は、生きていく上で大切なことなどいろいろなことに気づかせてくれる物語であり、土屋も気づきがあったと語る。

「ワンコの『僕はこの命でいいよ』というセリフがいいなと思いました。誰しもついつい欲張りになってしまいがちですが、欲張りじゃないほうが幸せなのかなと。いろいろ比べると欲しくなってしまうものですが、今の状態がいいんだと気づかせてくれて、今をより大切に感じられるようになる映画だと思います」

また、ワンコとプスたちの関係について、親子の関係と通ずるものがあると感じたという。

「ワンコはプスたちのことを、何があっても『ずっと好きよ』という感じ。ずっと信じて愛しているというのは、子供が親のことをずっと好きでいることと重りますし、ワンコからも子供からも学ぶものがあるなと思いました」

  • (C)2022 DREAMWORKS ANIMATION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

土屋は2004年に第1子となる長男を出産し、現在は二男二女の母だ。SNSで子供たちの成長の様子を公開しているが、自身も母になってから「日々成長している」と語る。

「子供は自分の思い通りにはならないですし、子供たちの成長にあわせて自分も成長していると思います。まさかという出来事があるたびに精神が強くなるので。母たるもの強くなければならないので、彼らによって負けん気は強くなりますよね。子供が怪我をしたときにどうすべきか、子供がいなかったらそういう知識も身につかないので、子供は知識の宝庫です。守るための勉強をさせてもらっています」

母親として大切にしていることは、「自分の人生をやり切る姿を見せる」ことだという。

「自分はこういう人間で、やりたいことを一生懸命、苦労もしながら楽しくやり切る姿を見せたらいいなと思っています。そして、私の役目は子供を生かすことなので、子供たちが健康に人生を送れるように頑張っています」