時間が空くと、ついついやってしまう「ネットサーフィン」。なんとなくわかっているつもりでも、正確な言葉の意味をご存じでしょうか。また「ネットサーフィン」という言葉は、今や死語になりつつあるという意見もまります。

今回はネットサーフィンの意味はもちろん、由来や別の言い方を解説します。効率の良いやり方のコツや、依存してやめたいと思ったときの対処法もまとめました。

  • ネットサーフィンとは

    ネットサーフィンの意味ややり方、死語なのかなどについて解説します

ネットサーフィン(ネサフ)の意味とは

ネットサーフィンとは、インターネット上のWebサイトを検索したり、Webページ上のリンクを次々とクリックしたりして、いくつものページを渡り歩いて閲覧することを意味する言葉です。必要な情報を見て回ることだけでなく、直感のままに意味無く見て回ることも指します。略して「ネサフ」とも言います。

インターネットの情報を「海」に見立て、その波に乗って移動していく、サーフィン(surfing)のイメージが由来となりこう呼ばれるようになりました。

パソコンやインターネットが一般に普及し始めた1990年代によく使われたとされる言葉です。

ネットサーフィンは死語になった? その理由は?

「ネットサーフィン」という言葉を死語だと断言するのは難しいですが、確かに以前に比べると、最近ではあまり聞かなくなりました。その背景には、ネット環境やユーザーの興味の変化があるようです。ここではネットサーフィンが以前ほど使われなくなった理由について、考えてみましょう。

検索精度の向上

インターネットが普及し始めたばかりのころ、欲しい情報を探すには時間が掛かることがありました。検索エンジンの性能は今ほど高くなく、目的とマッチしないページを表示してしまうことがあったからです。また、現在のように個人ブログや公式サイトも出そろっておらず、そもそもネット上に求める正解が少ないという問題もありました。

しかし今や、インターネット上に情報はあふれ、また検索エンジンの精度は驚くほど向上しています。AIなどを活用した新しい技術も導入され、自分が欲しかった情報はもちろん、その先まで探し出してくれることも少なくありません。

ネットの海をわざわざサーフィンしなくとも、欲しい情報まで最短距離で飛べるようになったのです。

SNSやYouTubeなどのコンテンツの拡充

インターネットを使うとき、私たちが活用するのは公式サイトや専門家の論文・データが掲載されたWebページだけではありません。SNSやYouTubeなどのコンテンツ自体が増え、個人が発信するよりリアルタイムで身近な情報を、好きなだけ閲覧できるようになったのです。

そうなると何時間もネットサーフィンするよりも、ほかのコンテンツを楽しむほうがいいという人も増えてきます。

このように「ネットサーフィン」という言葉とともに、その行為自体も減っているのかもしれません。

ネットサーフィンの類語・別の言い方

「ネットサーフィン」が死語だとしたら、「インターネット上で情報を探したり閲覧したりすること」は現在なんと呼ばれているのでしょうか。「ネットサーフィン」の言い換えとしてよく使われる言葉をまとめました。

ブラウジング

ブラウジングとは、特に目的を持たずに、リンクをたどるなどして複数のWebサイトを眺める行為のことです。原語は、家畜を放牧して自由に餌を食べさせることを意味したそうです。

情報を探す、というよりも、偶然の発見を求めてネット上を放浪するというイメージが近いようですね。

ググる

ググるは、Googleの検索エンジンを使って情報を探すという意味です。転じて、Googleに限定せず、他の検索エンジンを用いて検索することにも使われるようになりました。

派生語のネットスラングである「ggrks(ググれカス)」も有名ですね。

なお、英語圏では「Google」が「検索する」という動詞としてオックスフォード辞書などに掲載されており、一般的に浸透しています。「Just Google it.(検索してみなよ)」といった形で用いられます。

ブラウジングもググるも、ネットサーフィンと全く同じ意味というわけではないため、伝えたいニュアンスに合わせて使い分けるといいでしょう。

スマホやパソコンでのネットサーフィンのやり方や、効率アップのコツ

  • ネットサーフィンのやり方

    効率良く情報を探したいときはどうすればいいのでしょうか?

気が付くと何時間もたっていた……ということも珍しくないネットサーフィン。趣味であえてネットサーフィンをしているときはいいですが、急いでいるときや仕事中などに、欲しい情報を効率的に見つけるためにはどうすればいいのでしょうか。

スマホやパソコンでのネットサーフィンのやり方や効率アップのコツについて紹介します。

検索エンジンを利用し、気になることや好きなことを調べる

気になることや好きなことを知りたいと思ったら、まずは検索エンジンを利用しますよね。

Googleをはじめとした検索エンジンには、さまざまな機能が実装されています。最近では対象にスマホのカメラをかざすだけで、画像検索して適した情報を探してくれる「Googleレンズ」が話題になりました。

キーワードを入力して検索した際に表示される関連キーワードや、「他の人はこちらも質問」という項目も活用すると、目的の情報により早くたどり着けるでしょう。

また、検索エンジンにはユーザーの過去の利用データをもとに、表示順位を変えるという機能もあります。表示順位をフラットな状態にしたいときには、シークレットモードが便利です。

必要に応じて、検索エンジンの機能を使い分けましょう。

複数のタブやウィンドウを開く

サイトによって、記載されている情報は少しずつ違いますね。さっきのページにはもっと詳しく書いてあったから戻りたいな、というときのために、調べものをするときは、閲覧したページを別タブやウィンドウで残しておくのがおすすめです。

複数のサイトを見比べることで、情報の新旧や誤記に気付くことも。また、一つのサイトではわからない細かなニュアンスも、いくつかの記事を見比べることでより正確に理解することができます。

気に入ったサイトはブックマーク

閲覧したサイトの中で、特に気に入ったページはブックマークしておきましょう。後で見直したり、別の情報が見つかったときに比べて確認したりするためです。

ブックマークしたサイトは、定期的に整理することもおすすめ。気になったサイトの中からより好みにあったサイトを選別しておくことが、集めた情報を活用しやすくするコツです。

SNSも利用して最新情報をチェック

Webサイトの情報は書籍に比べて更新が早いとは言え、多くの場合はリアルタイムとは言えません。最新の情報にこだわりたいときには、SNSが便利でしょう。公式TwitterやInstagramでは、イベント情報や新商品の感想などがリアルタイムで更新されることもあります。

もちろん、SNSの場合は文字数が少なく、詳細まではわかりづらいなどの面もあります。また書籍は多くの場合、信ぴょう性が高いなどの特徴も。そのため、SNSやWebサイト、書籍など複数の媒体を、調べたいものや用途によって使い分けるのがおすすめです。

ネットサーフィンに依存してしまうこともあるので注意

ネット上の情報はどこまでも広がっています。次々に現れるサイトを目で追っていると、いつの間にか一日が終わっていた、なんていう経験がある人もいるのでは。

たまにはぼんやり過ごす休日があっても良いですが、それが毎日の習慣になってしまうと、実生活に支障をきたしてしまうこともあるでしょう。例えば食事中もお風呂の中でもスマホが手放せなくなっていたり、やらなければならないことがあるのにずっとネットをしてしまったりということがあれば、依存状態に陥っているのかもしれません。

ネットサーフィンをやめたい場合の対処方法

もしもネットサーフィンをし過ぎている、やめたいと思ったら、早めに対処することが大切です。

例えば「ネットサーフィンは一日◯分まで」と時間のルールを設けたり、調べる項目について最初に紙に書き出してからネットを開いたりするなどの対策を講じましょう。

メリハリを付けてネットサーフィンを楽しもう

死語になりつつあるともいわれる「ネットサーフィン」ですが、うっかりハマると依存状態にもなりかねません。

時間やルールを決め、メリハリを付けて、現代の「ネットサーフィン」を楽しみましょう!