女優の本仮屋ユイカが、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、5日・12日に2週連続で放送される『私が踊り続けるわけ2 ~56歳のストリッパー物語~』。日本最高齢と言われるストリッパー・星愛美さん(56)とそのファンたちを追った作品だ。

2021年2月7日放送回の続編となる今作。前回もナレーションを担当して感銘を受けたという本仮屋は、すぐさま愛美さんのステージをプライベートで見に行ったそうで、「“女性の体は、こんなに美しいんだ!”という驚きがありました」と感動を語る――。

  • 『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した本仮屋ユイカ

    『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した本仮屋ユイカ

■がんで余命宣告を受けたファンのために満身創痍でも…

愛美さんを全国各地に追いかける熱心なファンたちは「星組」と呼ばれ、彼女を応援することがきっかけとなり、互いを支え合う“ファミリー”のように強い絆で結ばれている。そんな「星組」の中心メンバー、元警察官のスーさんは、ふらりと入った劇場で愛美さんと出会うと、全身全霊で舞台に立つ姿にすっかり心を奪われ、応援に駆けつけるようになった。

しかし、がんを患い、余命宣告を受けたスーさん。生きている限り愛美さんの舞台を見続けると決意し、全身の痛みに耐えて全国を巡っている。一方の愛美さんも、がんにより子宮を全摘出して体中に痛みが絶えず、股関節も悲鳴を上げていた。それでもスーさんが劇場に足を運んでくれる限り踊り続けると誓うが、スーさんとの連絡が途絶えてしまう…。

■“賛歌”を浴びる気持ちになるパフォーマンス

前回のナレーション収録後、初めてストリップ劇場を訪れたという本仮屋。「男性のお客様がたくさんいらっしゃるので、最初は場違いだと思って緊張してたんですけど、ショーが始まると踊っていて美しいのは愛美さんなのに、私が自分の誇りを取り戻すような気持ちになって、その前の緊張を一切忘れました。同じ人間で女性として生まれて、いろいろ個体差はあるけど、同じものを持っているんだと思ったら、生きていることがすごくうれしくなったんですよね。ストリップってこんなに生きることの歓喜を表現しているんだという発見がありました」と振り返る。

星組には女性ファンも多いが、その理由を肌で感じたようで、「愛美さんと自分はこんなに違うのに、私自身が肯定されて、『良かったねー、元気だよー、生きてるよねー』と“賛歌”を浴びているような気持ちになるパフォーマンスをされるんです」と力説。

また、愛美さんのパフォーマンスを生で見たことで、「映像からでも、愛美さんの優しくて誠実なお人柄を知っていたつもりだったんですけど、踊るまなざしや指先、ご自身で用意された小道具や衣装、そのすべての端々から、彼女の愛と感謝があふれ出ていて、“なんてすごい人なんだろう!”と思って圧巻でした。本当に素晴らしかったです。この番組で巡り会えていなかったら、直接足を運んで見ることもなかった人生だったと思うので、本当に感謝しています」と興奮気味に話した。

  • ステージでパフォーマンスする星愛美さん (C)フジテレビ

完全に一般客として訪れたため、愛美さんや星組の人と挨拶を交わすこともなかったのだそう。前回の放送に対して、当人たちがどんな感想を持っていたのか気になっていたが、今回の収録前に、番組を気に入ってくれていたという話をディレクターから聞いて、「ああ、良かったなあと思いました」と安堵したそうだ。