2023年3月開幕の野球世界一決定戦『2023WORLD BASEBALL CLASSIC』(以下WBC)が6年ぶりに開催され、テレビ朝日系列・TBS系列で地上波独占放送される。侍ジャパン公認サポートキャプテンに中居正広が就任したことが26日に正式発表され、東京・六本木のテレビ朝日本社で栗山英樹監督との対談が行われた。

  • 左から中居正広、栗山英樹監督=テレビ朝日提供

本日発表した代表選手について栗山監督は「思っていた以上に悩みましたし、難しかったです。僕が決めていいのかなという気持ちになりました。本当に悩みました」と吐露。決定メンバーには電話をして直接連絡したといい「球団から聞くよりも『うわ、来た!』という物語を残したいと思った。ルールとは違ったけど自分でやりたいと頼んだ」と意図を説明した。また、“いいピッチャー”と“アメリカを知っている選手”が選抜理由の1つになったことも明かした。メジャーのチームとは現在投手の球数などを交渉中で、日本の球団にも球数の希望を伝えているという。大谷翔平選手を2刀流で起用できるかどうかも交渉によるといい「二刀流の可能性を探りたい」と希望を述べつつも、すべての選手へ「契約しているチームからお借りする立場」とのスタンスを話した。

キャプテンは選手に必要かどうかを聞いてから任命の有無を決めるとのことで、不要となった場合は「全員キャプテンの仕事をしてください」と伝えるつもりだという。中居に「どの選手が向いてそうか」と切り込まれるも、「試合をやっていると時間がないため、ショートやキャッチャーというポジションの選手が適しているイメージがある」とポジションで回答した。

対談中盤には選手の名前と、打順や日程の書かれたボードが登場。中居は「素人はこんなことを考えてるんですよ」と自身の予想を見せながら栗山監督の反応を伺う。栗山監督は「あぁ、いいですね、いいですね」と中居の楽しそうな姿を笑顔で見守りつつ、「4番を誰が打つのかはさておき、左と右をジグザグにしておいたほうがいいのかなと」「DH枠は使わないと想定してものを考えるようにしている」と打順のイメージを口にした。

栗山監督は昨年サッカーW杯も見ていたそうだが「森保(一)監督に心を重ねて一緒に戦っている気持ちにもなってみたが、ドイツの監督の気持ちになると……」と顔を曇らせる。「“有利”だと言われると、リードされたときに非常に慌ててしまう」とドイツの監督に感情移入してしまったそうで、「これまでは純粋に楽しんで見ていたはずなのに、初めて気持ち悪くなりました。夜中に吐きそうになって……」と深刻な表情で振り返った。

最後に栗山監督は「“僕がやる”という感覚はないです。日本の野球や先輩が築いたもの、そして選手を信じる。どんな手を使っても、このメンバーでアメリカに勝ちたい。それしかないです」と宣言。そして中居へ「今後お会いしたときに、『こうしたほうがいいよ』というのがあったらぜひ」と助言を求めたが、中居は「栗山さんは好きなようにやってください。ファンは心中します。『こうしてくれ』はないです。監督の誠実さと優しさと情熱にくっついていく」とファン目線で返答。熱い思いを受け栗山監督は「すべてを懸けます。よろしくお願いします」と締めくくった。

過去4回の日本の成績はイチローや松坂大輔らを擁した2006年、2009年に優勝、2013年、2017年はベスト4に留まった侍ジャパン。今回は新風を巻き起こすべく、前北海道日本ハムファイターズ監督の栗山氏が新監督に就任し、大きな話題に。代表メンバーはダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)を筆頭に、メジャー・日本プロ野球界の垣根を超え、過去最強の布陣が集結。世界一奪還に向け大いに期待が膨らむ顔ぶれがそろう。今回侍ジャパン公認サポートキャプテンに就任した中居は、これまで2009年「テレビ朝日 WBC 日本代表サポートキャプテン」、2013年 「侍ジャパン公認サポーター」、2015年・2017年に「侍ジャパン公認サポートキャプテン」を務め、侍ジャパンを応援してきた。今回もあふれる野球愛を胸に、侍ジャパンメンバーへの取材をはじめ、熱戦を余すことなく伝えていく。

■侍ジャパンシリーズ

  • 25日(13:30~)日本代表 vs 福岡ソフトバンクホークス(テレビ朝日系)
  • 26日(14:00~)日本代表 vs 福岡ソフトバンクホークス(TBS系)
  • 3月3日(18:50~)日本代表 vs 中日ドラゴンズ(テレビ朝日系※一部地域を除く)

■ワールドベースボールクラシック強化試合

  • 3月6日(18:00~)日本代表 vs 阪神タイガース(テレビ朝日系※一部地域を除く)

■2023 ワールドベースボールクラシック

  • 3月9日(18:00~)日本代表 vs 中国代表(TBS系)
  • 3月10日(18:00~)日本代表 vs 韓国代表(TBS系)
  • 3月11日(18:30~)日本代表 vs チェコ代表(テレビ朝日系)
  • 3月12日(18:34~)日本代表 vs オーストラリア代表(テレビ朝日系)
  • 3月16日(18:30~)準々決勝 日本戦(テレビ朝日系※一部地域を除く)
  • 3月21日準決勝(TBS系)
  • 3月22日(7:55~)決勝(テレビ朝日系)