ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計100万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

今日から実践! モヤモヤ・イライラから解放される方法

12月、20代~30代に一番読まれたのは『いちいち気にしない心が手に入る本』(内藤誼人、三笠書房)。心理学者の著者が「いちいち気にしない心を手に入れる方法」をたっぷり教えてくれる一冊です。

まず試してみたいのは「ナルシストになる」。自分のいいところを100個書き出して、声に出して読み上げてみましょう。「今日の自分はこんなに素晴らしかった!」と日記にメモするのも効果的。最初は落ち着かないかもしれませんが、だんだん前向きな気持ちになれるはずです。

英国サウサンプトン大学のコンスタンティン・セディキデスの研究では、ナルシストな人ほど心理的に健康だということがわかっています。ナルシシズムは、悲しみや抑うつを和らげたり、日々の孤独感や不安を感じにくくさせたりする効果があるそうです。

少しくらい失敗したり、怠けてしまったりする日があっても、自分を卑下する必要はありません。自分のいいところに目を向け、ちょっとしたことでも褒めてあげる習慣をつけましょう。 きっと明るい一年になるはずです!

今年こそ「ムダな努力」にサヨナラしよう

2位は『小さく分けて考える』(菅原健一、SBクリエイティブ)でした。

「考えても答えが出ない」「相手にうまく伝わらない」「頑張っているのに結果が出ない」――。こうした悩みを解決する方法は、実はすべて同じ。「小さく分けて考えること」です。

たとえば、「週末にリフレッシュしたいけど、何をしよう?」と思ったとき、ただ漠然と「リフレッシュできる場所」を考えても答えは出ず、結局何もできないまま。そこで「リフレッシュする」を分解して「スポーツをする」「自然の中に身を置く」「温泉につかる」などと選択肢を挙げてみると、「自然のあるところに行きたいけど面倒なことはしたくないからグランピングの施設があるところがいい」といった具体的なアイデアが浮かぶでしょう。ここまで解像度を上げると、すぐに行動に移すことができます。

もちろんこの考え方は仕事でも効果抜群。「生産性を上げる」「売上を伸ばす」といった漠然とした目標があるとき、小さく分けて考えるクセをつけましょう。解像度がぐっと上がり、適切なアクションを選べるようになるはずです。

キャリアアップに直結する「リスキリング」の教科書

3位は、『リスキリング』(後藤宗明、日本能率協会マネジメントセンター)でした。

2023年は自分磨きの一年にしたい、転職や昇進のためにスキルアップしたい、どんな場所でも求められる人材でいたい……そんなあなたにぴったりの一冊です。

リスキリングとは、「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」。テクノロジーが発展し、人間の労働が機械に取って代わられる中、注目を集めているキーワードです。

本書によると、リスキリングは10のプロセスで実践します。 (1)現状評価
(2)マインドセットづくり
(3)デジタルリテラシーの向上
(4)キャリアプランニング
(5)情報収集の仕組みづくり
(6)学習開始
(7)デジタルツールの活用
(8)アウトプットに挑戦
(9)学習履歴とスキル証明
(10)新しいキャリア、仕事の選択

リスキリングにチャレンジしたい人は、まずは1月から2月にかけて「現状評価」と「マインドセットづくり」に取り組んでみてはいかがでしょうか。1年経つ頃には、すっかり生まれ変わったあなたになっているはずです。

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。12月のランキングでは、『29歳の教科書』(越川慎司、プレジデント社)や『心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100』(田中弦、ダイヤモンド社)、『快眠習慣』(松本美栄、自由国民社)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。