ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計99万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

お悩み解決には「分類」が効く!

10月、20代~30代に一番読まれたのは『サクッとわかる ビジネス教養 アドラー心理学』(岩井俊憲、新星出版社)です。

退職を考えているが、家族のために辞めるわけにいかない。恋人や友人と価値観が違っていて、意見が合わない――。そんなときは、悩みがどの「ライフタスク」(=人生で直面する課題)に属するかを考えてみると、解決のヒントが見つかるかもしれません。

アドラー心理学では、人生における悩みは「仕事」「交友」「愛」のいずれかに属しているとします。たとえば、仕事が原因で家族とうまくいかないなら、「仕事のタスク」の解決が「愛のタスク」の解決につながると考えるのです。

またアドラー心理学では、「課題がある状態」から「理想とする姿」への近づき方を「ライフスタイル」と呼びます。何を理想とし、そこにたどり着くまでにはどんな課題をクリアすればいいのか――。成長には「ライフスタイル」をじっくり考えることが欠かせません。

さて、あなたの悩みは「仕事」「交友」「愛」のどれに当てはまりそうでしょうか? どのような「ライフスタイル」を採用すれば、理想のあなたに近づくでしょう? 本書を読んでモヤモヤ解決のヒントを見つけてみてはいかがでしょうか。

ビジネスマナーはなぜ必要?

2位は『最新ビジネスマナーと 今さら聞けない仕事の超基本』(宮本ゆみ子、石川和男(監修)、朝日新聞出版)でした。

なぜビジネスマナーが必要なのか、考えてみたことはありますか?

本書によると、その答えは「働き方が多様化しているから」。たとえ相手と働き方や価値観が異なっていたとしても、ビジネスマナーというルールがあれば互いに気持ちよくやり取りできるのです。またビジネスマナーは、効率よく、安全に業務を遂行するためにも欠かせません。

時間管理の大切さについて書かれた箇所も、あらためてチェックしてみましょう。

タスク管理のコツとして覚えておきたいのは「ゴール設定」「タスク整理」「優先順位の決定」の3つを意識することです。最終的な目標を設定したうえで、やるべきことをはっきりさせ、どのタスクから取りかかるべきかを見極める――当たり前のように聞こえますが、あなたはできているでしょうか?

社会人としての言葉づかい、電話・メール・文書作成、仕事の効率化、人間関係の作り方……“仕事の超基本”がわかりやすく解説された本書。若いうちに読んでおけば、他の人と差をつけられるはず!

優しすぎて疲れがちなあなたに読んでほしい本

3位は、『気にしない習慣』(内藤誼人、明日香出版社)でした。

「指導のつもりで言ったことだけど、部下をイラッとさせちゃった気がする」「上司から届いたあのメール、どういう意味なんだろう。怒ってるのかな? 」――。そんなふうにあれこれ気にしてしまうあなたには、本書をおすすめします。

まず肝に銘じてほしいのは「自分を一番大切にすること」。他人を優先して「いい人」になりすぎると、すぐに疲れてしまいます。まずは自分を第一優先にして、他の人は2番目に大切にするくらいがちょうどいいのです。

緊張しがちなあなたは「落ち着け」を「ワクワクしてきた! 」に言い換えるようにしましょう。たったひと言ですが、とある研究では、この言い換えによってパフォーマンスが向上すると証明されています。

人目が気になる、すぐに赤面してしまって恥ずかしい、愚痴っぽい人と距離を置きたい……本書を読めば、こうしたお悩みを解決へと導くヒントが見つかるでしょう。気くばりができる、真面目なあなたにぜひ読んでほしい一冊です。

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。10月のランキングでは、『話し合いの作法』(中原淳、PHP研究所)や『聞く技術 聞いてもらう技術』(東畑開人、筑摩書房)、『かくれ繊細さんの「やりたいこと」の見つけ方』(時田ひさ子、あさ出版)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。