ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計100万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

あなたはどっち? 話し方で損する人・得する人

11月、20代~30代に一番読まれたのは『話し方で損する人得する人』(五百田達成、ディスカヴァー・トゥエンティワン)です。

あなたは、何気ないひと言で嫌われてしまったり、信用を失ってしまったりした経験はありませんか? 本書ではそんな「損する話し方」と「得する話し方」を比較しつつ、さまざまなシーンで使える話し方を紹介しています。

例えば友だちと話しているとき。悪気なく、こんなふうに返事をしてしまっていませんか。

友だち「先週バーベキューに行ったんだけどね」
あなた「へえ、バーベキューかぁ! そういえば最近行ってないな。もう2年くらい行ってないかも」
友だち「……そ、そうなんだ。でね、バーベキューに行ったらね」
あなた「でも、バーベキューって準備とか大変だよね。そうだ、屋上で飲めるビアガーデンがあってさ……」

友だちは先週のバーベキューの話をしたかったはずなのに、あなたに話題を奪われてしまいました。これでは相手がモヤモヤするのは当然。

こんなとき「得する話し方」は、相手の話が終わるまでじっと耳を傾けること。あいづちを打ちながら、自分のターンがやってくるまで相手の話を聞きましょう。

話し方ひとつで、人間関係はもちろん、仕事の評価さえ変わってきます。良好な人間関係を築くために、ぜひ読んでほしい一冊です。

犯人は「ToDoリスト」!? あなたの仕事が遅いワケ

2位は『YOUR TIME(ユア・タイム)』(鈴木祐、河出書房新社)でした。

ToDoリストなど、いろいろな時間術を試してきたけれど、効率アップしている実感がない。どうして自分はこんなにダメなんだろう……そう自分を責めたことがあるあなたは、本書を読んでみてください。原因は「能力不足」ではなく「自分に合った時間術を選べていないこと」にあるかもしれません。

本書によると、私たちの時間感覚は「容量超過タイプ」「浪費家タイプ」「無気力タイプ」「禁欲家タイプ」の4タイプに分かれます。

ToDoリストが向いているのは、このうち「容量超過タイプ」と「浪費家タイプ」。いずれも「あれも、これも」となりがちな人です。「容量超過タイプ」はどの作業も中途半端になってしまい、「浪費家タイプ」は優先順位にかかわらず目の前の作業ばかりに夢中になってしまいます。

「容量超過タイプ」のもう一つの特徴は、目標達成のために楽しみを犠牲にしすぎること。意識的に遊びの時間を確保するようにしましょう。そうすれば、気持ちが消耗することなく、やるべきことをこなせるはず。

自分のタイプに合った時間術を選ばなければ、せっかくの頑張りがムダになってしまうことも。本書で自分に合った時間術をチェックしてみませんか。

仕事量を減らして成果を上げる、ちょっと意外な方法

3位は、『超ミニマル主義』(四角大輔、ダイヤモンド社)でした。

「一生懸命頑張っているのに、思うような成果が出ない」というお悩みには、本書が効くでしょう。

著者の四角大輔さんはかつて、仕事ができないことに悩んでいました。いくら努力しても結果が変わらなかったため、出世を完全に諦めて仕事の優先順位を下げ、ミニマルな生き方をすることに。すると不思議なことに、成果がどんどん上がるようになったそうです。

あなたもまずは「スケジュールの軽量化」から試してみませんか。朝のうちに「イブニングプラン」を立てて夜の過ごし方を最適化する、朝は集中タイムにする、午後は社交に使うなど、健康的に仕事の成果を上げる方法ばかりです。

ミニマルな生き方によって、仕事を減らして所得を上げるという夢のような人生を手に入れた四角さん。あなたも本書を読んで、ラクして成果を上げる人の仲間入りをしましょう!

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。11月のランキングでは、『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤吉豊/小川真理子、日経BP)や『トヨタで学んだ「紙1枚! 」で考え抜く技術』(浅田すぐる、日本実業出版社)、『部下のやる気はいらない』(岩崎徹也、日本能率協会マネジメントセンター)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。