阪神電気鉄道は、同社初という夜間有料臨時列車「らくやんライナー」を12月23日から期間限定で運行開始。9300系を使用した「らくやんライナー1号」が大阪梅田駅から発車する様子を報道関係者らに公開した。

  • 運行初日の「らくやんライナー1号」は9300系を使用。大阪梅田駅1番線から発車する

「らくやんライナー」は今冬、12月23日と1月6・13・20日の計4日間、いずれも金曜日の夜に有料の臨時列車として運行される。大阪梅田発青木行の列車を1日2本設定し、途中の野田駅、尼崎駅、武庫川駅、甲子園駅、西宮駅、香櫨園駅、打出駅、芦屋駅に停車。乗車駅は大阪梅田駅と野田駅に限定され、他の停車駅は降車のみ。「らくやんライナー1号」は20時19分、「らくやんライナー3号」は21時43分に大阪梅田駅を発車し、青木駅までの所要時間は36分となる。

同列車最大の特徴として、定員制の有料列車である点が挙げられる。1列車あたり180席の定員制とし、各車両30人程度が乗車できるようにする。乗車の際、普通乗車券・定期券の他に乗車整理券(200円)が必要。事前の予約購入はできず、定員に達した時点で受付を終了する。

  • 車体前面の窓に「らくやんライナー」オリジナルの副標を掲出

  • 各車両とも1カ所のみ扉が開き、係員が乗車整理券を確認する

  • 9300系の先頭車両は1・6号車ともにロングシートのみ

  • 神戸三宮方先頭車(6号車)は野田駅乗車専用。大阪梅田駅では空席だった

運行初日の12月23日、大阪梅田駅では20時前から1番線近くで「らくやんライナー」に乗車する利用者の列ができていた。係員は200円と引換えに乗車整理券を手際よく配布し、各車両30人程度となるように乗客を案内した。運行初日の「らくやんライナー1号」について、大阪梅田駅乗車分は完売したとのことで、上々の滑り出しといえる。

20時8分、「らくやんライナー1号」が大阪梅田駅1番線に入線。中間車両に転換クロスシートを備えた9300系が使用された。車体前面の窓に「らくやんライナー」オリジナルの「副標」(運行標識看板)を掲出しており、その上の方向幕は「貸切」と表示された。

各車両とも1カ所だけ扉が開き、係員が乗車整理券を確認。各車両に係員を配置し、尼崎駅以西の停車駅で利用者が誤って乗車しないように案内する。なお、神戸三宮方の先頭車1両(6号車)のみ野田駅乗車専用とされ、大阪梅田駅からは乗車できない。他5両の座席が埋まる中、1両だけ空席という珍しい光景が見られた。

  • 転換クロスシートを備えた9300系の中間車両

  • 大阪梅田駅の案内表示器に「貸切」と表示された

  • 係員が手作業で200円と引換えに乗車整理券を配布する

  • 「らくやんライナー」の乗車整理券

  • 大阪梅田駅に「らくやんライナー」のポスターも

  • 「らくやんライナー」専用の立札も作成された

20時19分、「らくやんライナー1号」は大阪梅田駅を発車。定員制の有料列車ということもあり、同駅で頻繁に見かける駆け込み乗車は皆無だった。

「らくやんライナー」の行先と停車駅の選定に関して、阪神電気鉄道運輸部運転課主任の舟尾一馬氏は「お客様の利用状況や直通特急をはじめとする優等列車の差別化、またダイヤの制約などを加味しながら、総合的に判断しました」と説明。「らくやんライナー」の運行については試験的要素が強く、利用者からのアンケートなどを参考に、今後の方針に反映させていく姿勢を示していた。