「身体に良い」とされる食べ物は、どこかに必ずウィークポイントがある……気がする。 たとえば味がマズかったり、薄かったり、食べ応えに欠けていたり。結果、いくら「身体に良い」と言われても長続きせず、またファストフードやジャンクフードに逆戻りってのがお決まりのパターンだ。

しかし、ついに健康食の本命馬に出会ってしまったかもしれない。身体への負担は極めて少ないのに、味も食べごたえも文句なし。「ウマすぎてつい食べすぎてしまう」という点にだけ気をつければ、ほぼ100点満点と言っていいのではないだろうか。

その健康食とは、ここ数年で話題になっている「ZENBヌードル」なのだが、これがしっかり美味しいうえに、アレンジレシピが多彩で満足感も物凄いのだ。パスタでもラーメンでも炒飯でも、何でもござれなその魅力を食レポとともにお届けしよう。

■まずは王道のパスタソースで実食

「ZENBヌードル」は黄えんどう豆100%の乾麺で、食物繊維や植物性たんぱく質が豊富な「黄えんどう豆」をうす皮までまるごと使っているのが特徴だ。見た目は完全にパスタだが、一食で1/2日分の食物繊維を摂ることができ、一般的なパスタやうどん、中華麺、ライスなどと比べ、なんと糖質は30%オフという優れものだ。

これが本当ならめちゃくちゃありがたい話である。でも豆の麺って、本当に美味しいの? ということで、まずは「ZENB」のパスタソースを使って味わってみよう。

今回はこの中から「きのこのベジクリームソース」をセレクト。7分間麺を茹で、レンチンしたパスタソースを絡めれば完成。このあたりはレトルトのパスタソースとまったく同じ工程である。実際に食べてみると……。

ウマっ……。完全にパスタやん。まず、この黄えんどう豆の麺がめちゃくちゃ美味しい。ツルンとした歯ごたえで喉越しも抜群。ややもちっとした食感もあり、本物のパスタにとても近い。後味だけやや豆っぽさがあるが、よほど意識しない限り気が付かないレベルだろう。

ソースは「ベジクリームソース」ということで、動物性の出汁や乳製品などは使っていないようだが、しっかりとクリーミーでコクもあり、きのこの風味が強く、味わいに奥行きがある。きのこは国産のものを根本や軸までまるごと使用しているらしい。そりゃ旨みが詰まっているワケだ。材料にはナッツやソテーした玉ねぎなども使っているようで、そのおかげかなかなか複雑な味わいに仕上がっている。これがプラントベースのソースだなんて、言われても気づかないかも……。

ただし、かなり優しい味わいになっているので、人によっては黒胡椒や塩で好みの味わいに調整してもいいかもしれない。塩コショウを3〜4振りしてみたが、個人的には味に締まりが出てさらに美味しくなったような気がした次第である。

■味わいも満足感も素晴らしい! 「罪なき鶏塩ラーメン」

続いては、「ZENBヌードル」がオフィシャルで提案しているアレンジレシピを参考に、同じ麺で「罪なき鶏塩ラーメン」を作ってみよう。

作り方は簡単で、まず鍋で600mlの水を沸かし、麺を7分間茹でる。麺がくっつかないよう、時々混ぜるのも忘れてはいけない。途中で鶏がらスープの素(小さじ2)とサラダチキンをほぐしたもの(1/2個)を鍋に加え、茹で上がったら器に移し、お好みでねぎ、ごま油、黒胡椒などを加えて完成だ。ちなみに、今回はメンマもトッピングしてみた。

ぶっちゃけ、先ほどパスタとしての美味しさを知っただけに、あれがラーメンとしても美味しく楽しめるとは思えないのだが、一口食べてみると……

完全にラーメンだ! ウマい! ラーメンの麺としてまったく違和感なし。よくある中太麺のストレートタイプといった感じで、噛みごたえもいいし、やはり喉越しも最高だ。こちらは豆っぽさなどもほとんど感じない。

スープも鶏塩ラーメンそのもので、鶏の旨みとともに濃厚なコクも感じられる。黄えんどう豆のエキスや旨み、栄養もスープに滲み出ているのだろう。これはウマい。まるでお店レベルの味である。これでカロリーは400kcal程度だなんて、ちょっと信じられない。もう家ラーメンは全部これでいいじゃん!

■パスタで炒飯だと!? 絶品「マメロニ炒飯」

最後に、マカロニタイプの「ZENBマメロニ」を使って炒飯にトライしたい。

えっ、パスタで炒飯? それはさすがにトリッキーすぎないか? と思わなくもないが、ラーメンのクオリティの高さに度肝を抜かれたばかりなので、大人しく公式のアレンジレシピに従ってみよう。

こちらも作り方は簡単で、基本的には米をパスタに置き換えるだけ。

まずはZENBマメロニを8~10分ほど茹で、ザルに入れて水気を切る。その後、フライパンで油を熱し、溶き卵を入れて軽く炒め、マメロニ、ハム(今回はサラダチキンで代用)、ネギのみじん切りを加えて炒める。

最後に塩コショウをふりかけ、さっと醤油で風味づけすれば完成! 茹で汁はスープに使うのもおすすめだそうだ。

実食してみると……味は本当に炒飯! もちろん食感は米とはかけ離れているが、これはこれで全然イケる。ちょっと固めに茹でたことも奏功したのか、べちゃついた感じもない。香ばしい醤油の風味が効いていて、豆臭さも皆無。炒飯を自作する際、「米がなかなかパラパラにならない」とお悩みの方も少なくないはずだが、マメロニならそんな悩みも無縁である。食後の満足感もまさに炒飯を食べたときのそれに近い。

こちらもカロリーはやはり400kcal程度なので、罪悪感はあまりなし。むしろタンパク質などの栄養も豊富なので、こんなに美味しくて身体にもいいなんて、嬉しすぎるではないか……!

唯一ネックらしいネックといえば、お値段がそこそこするということだろうか。ZENBヌードルは2袋(8食分)で1,584円なので、どうしてもパスタやラーメンなどの乾麺などと比べると割高に思える。

しかし、そのぶん栄養価も豊富でヘルシー、しかもめちゃウマであると考えれば、「置き換えダイエット」などに励んでいる人にとってもこんなに心強い味方はいないはずだ。