JR西日本は9日、大阪駅(うめきたエリア)開業に伴う運行体系等について発表した。関西空港駅発着の特急「はるか」、和歌山・南紀方面の特急「くろしお」が大阪駅(うめきたエリア)に停車し、「くろしお」の一部列車が停車していた西九条駅は通過する。

  • 大阪駅(うめきたエリア)の開業後、特急「はるか」「くろしお」が同駅に停車する

大阪駅北地区のうめきたエリアでは、周辺地域との一体的なまちづくりが進められており、新大阪駅からうめきたエリア西側を縦断し、大阪環状線に至る線路(東海道線支線約1.7km)の移設・地下化と大阪駅(うめきたエリア)の開業に向けた工事が大詰めを迎えている。

大阪駅(うめきたエリア)は2023年春に開業予定。新たな地下ホームを設置し、これまで大阪駅に停車していなかった特急「はるか」が1日あたり上下各30本、特急「くろしお」が上下各18本停車する。おおさか東線の列車も大阪駅(うめきたエリア)へ乗り入れる予定。関西エリアの「玄関口」である大阪駅の拠点性がさらに高まり、関西エリア全体のネットワークがより強化される。

特急「はるか」「くろしお」が大阪駅(うめきたエリア)に停車することで、関西空港・和歌山方面の所要時間も短縮される。大阪駅から関西空港駅まで、現行の所要時間は関空・紀州路快速の利用で1時間7分だったが、大阪駅(うめきたエリア)の開業後は特急「はるか」で所要時間47分となり、20分短縮。大阪駅から和歌山駅までの所要時間も、現在は関空・紀州路快速の利用で1時間30分だったが、大阪駅(うめきたエリア)の開業後は所要時間57分となり、33分短縮となる。

  • 大阪駅(うめきたエリア)開業後の特急「はるか」「くろしお」の運行体系

  • 特急「はるか」「くろしお」とおおさか東線の列車は大阪駅(うめきたエリア)の地下ホームに停車する

  • 大阪駅(うめきたエリア)にうめきた地下口、大阪駅西側エリアに西口を設置。うめきた地下口と西口を地下でつなぎ、エレベーター・エスカレーターを備えた改札内連絡通路を整備する

なお、京都方面から大阪駅に向けても、特急「はるか」「くろしお」を新たに利用できるようになり、特急「サンダーバード」など他の特急列車と合わせ、大阪駅への通勤・外出等で利用するチャンスが拡大するとのこと。西九条駅では現在、平日・土休日の午前中に上り4本、夕夜間に下り9本の「くろしお」が停車しているが、大阪駅(うめきたエリア)の開業後は通過に変更される。