――お二人のコントは絶妙な演技も魅力だと思います。

佐々木:演技に関して僕は全然わからないので、いつも八木さんに演出してもらって、それを必死にやっているという感じです。そこも独り立ちできるようにしないといけないのですが。

八木:僕は演じることはめちゃくちゃ意識しています。それこそ台本よりも演技力の方が大切かなと思っているぐらいで。ドラマや映画を見るときも、かなりお芝居は意識しています。まだ全然達していないですが、僕は『孤独のグルメ』に出たいんです。インディアンスのたぶっちゃん(田渕章裕)が出ていて、うらやましいなって(笑)

――芸人さんがドラマや映画に出演する機会も増えていますが、そういう野望も?

八木・佐々木:機会があったらやってみたいですね。

――13年間コンビを組んでいますが、お互いのどこに惹かれていますか?

八木:無理言っても、なにも文句言わずにやってくれるのはとてもありがたいです。ネタもそうですが、小道具を用意することなども、嫌な顔一つせずにやってくれるのは感謝しています。

佐々木:僕はずっと八木さんに頼りきりなので。そのぐらいはやらないといけないなと思っています。単純に八木さんがいなければ『キングオブコント』で決勝にも行けなかったですからね。真面目だし、いろいろ僕の世話も焼いてくれる。保護者みたいな感じですね。

――頼りっぱなしとのことですが、八木さんはどう感じていますか?

八木:独り立ちしてくれたらめちゃくちゃ楽になるなとは思います(笑)

――コンビ間で解散しようとか険悪になったことは?

佐々木:僕もなにもしていないのに「やってるよ!」みたいな意地張ってなんか変な感じになったことはありましたけれど、あまり解散みたいな感じになったことはないですね。

八木:仲が悪いということではないのですが、それこそ『キングオブコント』に出ても結果が出なかったときは「もうやめようかな」と思ったことはあります。実際、結果が出なかったらやめるとは相方に言っていました。

――先輩や同期のメンバーなどで励みになった言葉や出会いがありましたら教えてください。

佐々木:元「犬の心」の押見(泰憲)さんですかね。今、おしみんまるさんとして活動していますが、僕らが全然結果が出なかったとき、犬の心さんと同じにライブになって、そのとき押見さんが「面白いよ」って言ってくれたんです。ライブにも呼んでくれて、すごく励みになりました。犬の心さんがやっていた「本気ライブ」というライブがあったのですが、それも引き継がせてもらったりと、すごくお世話になりました。

八木:こういう話のとき言わないと怒られるのが、ツーナッカンの中本(幸一)さんです(笑)。中本さんは「お前ら決勝行くコンビだから」って、僕らが結成5年目ぐらいのときから言ってくれていました。あとは僕らジャルジャルさんに憧れているのですが、今年一緒にライブをやらせてもらったんです。今年『キングオブコント』で負けた後に、福徳(秀介)さんに「すみません、落ちちゃいました」と挨拶したら「そうか、応援してたんだけどな」って言ってくれて。それがめちゃくちゃうれしかったです。

――最後に『キングオブコント』への思いを改めてお願いします。

八木:いろいろな方にも「来年やな」と言っていただけたので、優勝目指して頑張りたいです。

佐々木:今回のライブを含めて、しっかりと結果を出したいと思います。

■うるとらブギーズ
佐々木崇博(1984年12月17日生まれ、静岡県出身)と八木崇(1982年3月10日生まれ、熊本県出身)によるお笑いコンビ。ともにNSC東京校10期生で、2009年にコンビ結成。同年より『キングオブコント』に毎年挑戦し、2019年に結成10年目にして決勝初進出を果たし、準優勝。2020年、2021年と3年連続で決勝に進出し、2022年は準決勝敗退となった。