日本総合研究所は11月15日、「女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」を発表した。調査期間は2022年2月17~18日、調査対象は45~59歳の女性、有効回答は1,042人。

定年退職後、「キャリアを活かせる仕事で働きたい」

  • 定年退職後の再就職への希望[単一選択](出典:日本総合研究所Webサイト)

定年退職後の再就職への希望について聞くと、全体では「自分のキャリアが活かせる仕事で同等の労働条件なら働きたい」が27.6%でトップ。次いで「わからない」が20.2%、「自分のキャリアが活かせる仕事でなく、労働条件が多少悪くなっても働きたい」が16.7%と続いた。また「働きたくない」と答えた人は14.4%だった。

職制別にみると、専門職で「自分のキャリアが活かせる仕事で同等の労働条件なら働きたい」(33.3%)と「自分のキャリアが活かせる仕事であれば、労働条件が多少悪くなっても働きたい」(10.5%)と答えた割合が高く、「今までのキャリアを活かしたいという傾向が強く見られた」(同調査)。

定年後の仕事探しの不安について尋ねると、1位「十分な収入が得られない」(44.8%)、2位「健康を維持しながら働けるかわからない」(43.3%)、3位「今までの経験やスキルを活かした仕事が見つからない」(35.5%)となった。

定年退職後に再就職を希望する職種については、1位「一般事務・サポート」( 60.6%)、2位「販売・経理事務」(15.1%)、3位「人事・総務事務」(13.8%)と、事務系の仕事が上位を占めた。

定年後に勤めたい企業の規模については、「中小企業・小規模事業者(ベンチャー含む)」が75.5%で最多。続いて「大企業」が49.5%、「NPO/NGOなど非営利団体」が32.9%となった。

定年後に希望する勤務地については、「東京圏(毎日の通勤が可能なエリア)」が86.9%と圧倒的に多く、「地方都市」は17.5%、「地方(都市部)」は5.0%にとどまった。