めんこいテレビに来訪した八木亜希子(左)と

フジテレビではアナウンス業務に特化していたが、めんこいテレビでは報道局所属で記者兼務のため、取材して自分で原稿を書き、そのナレーションを自分が付けることも。記者会見があるときはカメラマンとペアで向かい、長いマイクを持って音声スタッフの役割も兼ね、ニュース映像の構成表やテロップも自分で書くといいい、「やることが多いので、いつも勉強ですね」と明かす。

久々のアナウンサー生活を岩手という地で送る日々について聞いてみると、「しゃべるということと、記者として取材するということが軸になる生活がやっぱり新鮮ですし、岩手に住むのも初めてですので、『今日はまた初めての場所に行けるんだ』と毎日が新しい発見で、新鮮な気持ちで臨む機会が多いです」とのこと。

ローカル局のアナウンサーとなれば、その地域の土地勘も必要になってくるが、「岩手県は本当に広い(※県で日本一の面積)ので、まだ盛岡市ですら分からないところもたくさんありますから、いろいろなところを知っていくことは意識していきたいと思います」と語る。

■「胸が痛くなりました」被災地を巡る機会も

9月に放送されたドラマ『監察医 朝顔2022スペシャル』には、1シーンながら出演を果たした。演出の平野眞氏が地方でロケをする際に、地元局のアナウンサーに出演してもらうことがある中で、「今回は岩手県でのロケがあって、たまたまスケジュールが空いていたのが自分だったのかな…」と白羽の矢が立った。

フジテレビアナ時代、天海祐希主演の『Chef~三ツ星の給食~』でも出演経験があるが、そのときは本業に近い記者役。今回は打って変わって、東日本大震災の行方不明者を探す海底調査会社の社員という役柄で、戸惑いながらも真剣な演技を披露した。

東日本大震災の被災県という顔もある岩手。めんこいテレビでは、1泊2日で被災地を巡り、震災遺構と言われる建物を見学したり、被災者の話を聞く機会があるそうで、「自分が本当に表面的なことしか知らなかったんだなと思いました。リアルに体験されたり、目にされた方は、僕らの想像以上のことを考えながら暮らしてらっしゃるんだなと驚きましたし、胸が痛くなりました」と感じることがあった。

このように、5カ月にして様々な経験をしてきたが、プライベートは一人暮らしの岩手生活。「料理をつくるのが好きなのですが、仕事して帰ってきて料理したものの、疲れ果てて食べずに寝るなんて日もありますね(笑)」と、忙しくも充実した日々を送っているようだ。