BS松竹東急では、小津安二郎監督が来年12月12日に生誕120年を迎えるのを記念して、今年の12月12日から18日にかけて代表作6作品を放送する。

  • 小津安二郎監督(左(C)松竹株式会社)と岩下志麻

ラインナップは、以下の通り。

12月12日(20:00~)『東京物語』
12月13日(20:00~)『お茶漬の味』
12月14日(20:00~)『彼岸花』
12月15日(20:00~)『秋日和』
12月16日(20:00~)『浮草』
12月18日(18:46~)『秋刀魚の味』

最後の作品『秋刀魚の味』に主演した岩下志麻のコメントは、以下の通り。

――小津監督の演出で、特に心に残っていることは何でしょうか。

「失恋をしてミシンの前で巻尺を使って右に2回左に2回半とか、指に巻き付けてポロリとほどくシーンがあり、これがどうしても段取りになってしまい、先生のお好きな自然な演技にならずに100回くらいテストをして、やっとできた記憶があります」

――『秋刀魚の味』は岩下さんにとって転機となった作品かと思います。

「小津監督の『秋刀魚の味』に主演というお話をいただいた時は吃驚して、でも本当にうれしかったです。『秋刀魚の味』は、私にとって、女優生活の中で宝物のように思っている作品です」

――小津監督作品に数多く出演された笠智衆さん。『秋刀魚の味』で共演した時の思い出を教えてください。

「笠智衆さんは普段も画面の中と同じ。無口な方で真面目な方でした。とても自然体の演技をなさるので、あまりテストをくり返されているのを拝見したことがありません」

――今回の放送にあたり、改めて『秋刀魚の味』の見どころと、小津監督への思いを教えてください。

「先生の独特の構図、ワンカットに必ず赤い色が入る先生の美学、絵画は全て本物、食器も赤坂の料亭から取り寄せた本物。現代にも通じる小津美学の素晴らしさを改めてご覧になって下さい。『次、又一緒にやろうネ』とおっしゃって下さったのに、本当に、本当に残念でした。でも、先生のすばらしい遺作に出演させていただき、心より先生に感謝しております」

  • 『東京物語』(C)1953/2017松竹株式会社

  • 『お茶漬の味』(C)1952/2017松竹株式会社

  • 『彼岸花』(C)1958/2013松竹株式会社

  • 『秋日和』(C)1960/2013 松竹株式会社

  • 『浮草』(C)KADOKAWA 1959

  • 『秋刀魚の味』(C)1962/2013松竹株式会社