2020年の『M-1グランプリ』で準優勝し、旋風を巻き起こしたおいでやす小田とこがけんのユニット「おいでやすこが」。あれから約2年、11月にそれぞれが“ピン芸人”として単独ライブを行う。そんな2人に、単独ライブへの思いやコンビではなく“ピン芸人”として活動する意味を聞くとともに、『M-1』からの怒涛の2年間を振り返ってもらった。

  • ユニット「おいでやすこが」としても活動する、こがけん(左)とおいでやす小田

――小田さんは、11月3日に「おいでやす小田ベストネタライブ『オーバースロー』」、こがけんさんは、11月4日に「こがけん単独ライブBEST&NEW&ミュージカル『Hi.』」を、新宿・ルミネtheよしもとで開催します。それぞれどんなライブにしようと思っていますか?

小田:3年ぶりの単独ライブで、ここ2年ぐらいで僕のことを知っていただいた人も多いと思うので、これまでやってきたピンネタのベストをやろうという思いが強いです。

こがけん:僕も3年ぐらい前まで単独ライブをやっていたのですが、ちょうど『R-1』でファイナリストになったぐらいの時期でした。なので、僕も小田さんのように自分の持ちネタのベスト的なものをやろうと思いつつ、もう一つなにかプラスしたいと思って、20~25分ぐらいのミュージカルを企画しました。ライブのために曲も作って、歌詞も当てはめて、シナリオは『HiGH&LOW THE MOVIE』などを手掛けた福田晶平さんにお願いしたのですが、正直準備がめちゃくちゃ大変で。軽い気持ちで決めるんじゃなかったとちょっと後悔しています(笑)

――ユニットでのお仕事も多いと思いますが、それぞれ単独でライブをやるということで、相手のどんなところを楽しみにしていますか?

こがけん:小田さんのライブの日、僕は福岡で仕事が入っているんですよ。そもそも僕のライブの前日に小田さんがやるというのも知らなかったので。こうして連日でやるというのも、マネージャーなりになにか考えるところはあると思うのですが。僕と小田さんでは、ピン芸としては全然タイプが違うので、続けて観ると落差は楽しめるのかなとは思います。

小田:僕はそもそもピン芸人が好きなので、どんなことやるんだろうというのは興味があります。観られるスケジュールがあるなら観たいです。僕らのユニットに興味を持ってくれた人なら、なおさら2人の芸の違いは面白いのかなと。その意味で、こうやって連日で、それぞれピンでライブを行うという試みは面白いなと思います。

――それぞれピン芸人として活躍していたお二人ですが、ユニットを組んだことで、ピン芸になにか変化が現れたなと自覚している部分はありますか?

こがけん:ネタ作りという意味ではユニットとピンでは全く違うので。そこまで何か影響があったかというと分からないのですが、ユニットで活動することが増えたので、ピンでの芸をやるとき新鮮な気持ちで臨めるというのはありますね。

小田:ユニットを経験したから変わるということは多分ないと思うのですが、認知していただいて露出が増えたことで、受け入れられる部分が変わってきたかなというのはありますね。良いことなのか悪いことなのかは分かりませんが、作りやすくなったなとは思います。

――ネタが作りやすくなったということですか?

小田:まあ簡単に言うと、怖がられなくなった(笑)。以前は、ほんま僕のことを知らん人は、大声出すとただ怖がられたりしましたからね(笑)。まあ逆に静かなネタやったら「物足りん」みたいな感じになることもあるので。その意味で良いのか悪いのかわからないですね。