フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、ゲーム芸人・フジタと、自分を捨てた父との再会を追った『あの日 僕を捨てた父は ~孤独な芸人の悲しき人生~』を23日・30日に2週にわたって放送する。

  • フジタ(右)と父親=フジテレビ提供

アパートの1室で大量のゲームソフトに囲まれて暮らす男性がいる。部屋はおろか、廊下や台所に積み上げられたゲームソフト。残された1畳ほどの空間で、寝るか食べるかゲームをするか…。そんな日々をもう何十年続け、集めたゲームソフトは約3万本。レアなゲームを衝動買いするため、お金はなく借金は絶えない。

男性の名は藤田真也、45歳・独身。もうひとつの顔は「ゲーム芸人・フジタ」だ。幼い頃から没頭してきたゲームの腕でファンを魅了する。だが、華麗な技の裏側には、彼の悲しすぎる生い立ちが深く関わっていた。

それは、フジタが小学校入学直前のこと。母親がクモ膜下出血で突然、この世を去り、フジタは父親と2人で暮らすことになった。しかし、その父が家に帰らなくなる。父はフジタの同級生の母、シングルマザーの女性と恋仲になってしまっていたのだ。小学2年生で始まった一戸建てでの「独り暮らし」。自分をこんな目に遭わせる父を憎み、その苦しさと寂しさを紛らわすために、フジタはゲームに熱中してきた。

それから約35年が経った2021年の正月、フジタを突然、呼び出した父親は83歳になっていた。「自分が死んだら全財産をお前に遺す」と言い、遺言状を書きたいと言い出したのだ。そして、その直後から、父親に異変が起きる。それは、認知症の始まりだった…。

ひたすら父を憎み、孤独を生きてきた芸人と父親の再会。フジタを待ち受けていたものとは…。ナレーションは、女優の宮崎あおいが担当する。

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