日本健康食育協会は10月18日、「腸活」に関する調査結果を発表した。同調査は10月7日~8日、首都圏在住の20歳以上60歳未満の女性全国3,000人を対象に、インターネットで実施した。

  • 腸活の経験

腸活経験を尋ねたところ、27.4%が「現在腸活をしている(腸活実践中者)」、12.6%が「腸活をしたことがあるが、現在はしていない(腸活経験者)」と回答し、合わせて40.0%が腸活を経験したことがあることがわかった。「腸活をしたいと思っているが、したことはない(腸活をしたい未経験者)」(26.7%)を合わせると、66.7%が腸活に興味や関心を持っていることも明らかとなった。

腸活で期待する効果を聞くと、「便秘の改善」(59.8%)、「美肌」(52.6%)、「免疫力アップ」(41.8%)、「太りにくくなる」(39.8%)が上位を占めた。腸活未経験者では「腸活に効果ないと思う」(25.5%)という回答も目立った。

  • 腸活で期待する効果

「腸活実践中者」「腸活経験者」に、実践中あるいは経験した経口腸活方法を尋ねたところ、「ヨーグルト」(77.0%)が最も多かった。続いて「納豆」(49.1%)、「漬物・キムチ」「味噌・味噌汁」(各30.9%)、「チーズ」(29.4%)などの発酵食品が多い。「雑穀米」(16.0%)、「玄米」(15.0%)、「白米」(12.4%)など米で腸活している人はそれぞれ15%前後だった。

  • 実践中あるいは経験した経口腸活方法

日本健康食育協会の代表理事・柏原ゆきよ氏によると、ヨーグルトは腸活に万能のイメージが強いが、腸内細菌の種類やバランスは一人一人異なるため、自分の腸と相性の良いものでなければ、腸内環境の改善効果は期待できないという。

また、腸内のバランスを整えるには、ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸菌といった特定の菌を腸に入れることが効果的と言われているが、摂取したとしても腸に定着することなく、1~3日で便と共に排出されてしまうとのこと。外から摂り入れる菌を意識するより、自分自身の腸内にいる良い働きをする菌を増やすことが重要だという。それには、食物繊維とオリゴ糖を同時に摂取することが有効とのこと。

食物繊維は、野菜由来のものより、穀物由来の方が、腸内環境の改善効果が高い。そのため米など穀物中心の食事に変え、オリゴ糖などを多く含んだ食事を摂るとよいとのこと。米は、消化の過程で腸内でオリゴ糖になるため、米を食べていれば、わざわざオリゴ糖を摂取する必要はないという。