厚生労働省の調査によると、令和2年度における新規大卒就職者の就職後3年以内の離職率は31.2%であったという。

いわゆる「3年3割」という状況は、景気の良し悪しにかかわらず大きな変化がないものの、インターンシップの一般化に伴い「ますます早期化」が進む新卒採用市場では、早期離職のリスクはさらに高まるのではないかと懸念されている。

その要因として、学生と企業の相互理解不足やリアリティショック(理想と現実のギャップ)があると言われるが、その実態を探るべく、新卒採用サービスを提供するインタツアーが、大学2・4年生(25卒・23卒)および社会人2年目(21卒)を対象に就職活動の実態を調査し、その結果を発表した。

  • 今の就活生の実態とは?

面接で"盛る"学生、企業情報にも不信感

同社の代表取締役社長 作馬誠大氏の報告によると、就職活動の面接で話に脚色をしてしまうことがよくあるかとの質問に対して、大学4年生については、「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」と回答した合計が41.5%で、社会人2年目に関しては、「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」の回答の合計が43.0%となっているという。

  • 就職活動の面接で"盛る"学生たち 提供:インタツアー

エントリーシートや面接で、自分の話を多少は"盛る"というのは、ある意味、よくあることだが、最近ではコロナ禍の影響で充実した学生生活を送れないことから、自分のガクチカを脚色してしまう"盛りガクチカ"も増えてきているようで、企業側が学生の真実の姿を把握するのは、ますます難しくなってきたとも言えそうだ。

その反動というわけではないが、学生側が企業側の情報をそのまま受け取るケースも少ないようで、同調査では、大学4年生の60.5%、社会人2年目の58.1%が、程度の差はあれど、「企業側は自社を良く言うことが多く、信用しにくい」と感じているようだ。

  • 企業が発信する情報へ疑いの目を持つ 提供:インタツアー

就活開始時期と就活満足度の高い相関関係

同調査では、就活を開始した時期と就活の満足度の関係についても言及。大学4年生の回答でも社会人2年生の回答でも結果は同じで、大学4年生で就活を開始した学生より大学3年生で就活を開始した学生のほうが、内定承諾時の満足度が高いという結果が報告されている。

就活は、自分の興味・能力・価値観を仕事のなかでどのように発揮できるかを考えながら、自己分析の結果と仕事研究の成果をすり合わせることが大切だとはよく言われることであるが、そのプロセスにじっくり時間をかけて取り組むことで、就活の満足度が向上することが証明された結果とも言えそうだ。

  • 就活の満足度は取り組む時間に相関関係が 提供:インタツアー

早い段階での企業との接点が、職業観涵養につながる

また、なるべく早い段階で企業とリアルな接点を持つことが、仕事研究にはプラスの効果を及ぼすようで、「大学2年生以前から企業のことを知る機会があれば就職活動に役立つか」との質問に対し、「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」の合計が、大学2年生では67.5%、就活を終えた約4年生では70.5%、社会人2年目では69.4%という結果となっている。

  • 早期の企業との接点は仕事を理解するのには良い効果を与える 提供:インタツアー

前述の調査では、大学2年生の多くが「大学2年生以前から企業のことを知る機会があれば就職活動に役立つ」と回答しているものの、大学2年生の段階では「働くことについて、イメージが持てていない」というのが現実のようだ。

  • 早期過ぎると働くイメージができない 提供:インタツアー

やはり、インターンシップへの参加などを通じて企業との接点を持ち始める時期にならないと、将来のキャリアや自分なりの職業観を持つことは難しいのが実状ではないだろうか。