• 初自己プロデュースの写真集『Saki's vacation さきちぃの夏休み』 =本人提供

■契約書はちゃんと読んだほうがいい

写真集の撮影は沖縄で実施。飛行機の手配なども自ら行ったそうで、「自分たちで事前準備をしてみて、制作会社のお仕事はこういう感じなのかなと学べました」と得意げに笑ってみせる。

「衣装も全部自前で、撮影には写真集で着た4倍くらいの衣装をスーツケースに詰め込んでいきました。三泊四日全部快晴で、めちゃくちゃ楽しかったです! スケジュールいっぱいいっぱいにロケも組んで、スタイリングもヘアメイクも全部自分なので、結構バタバタでしたね。汗もかくし、車の中で必死にメイク直ししてました(笑)」

フリーランスとして自ら行わなければならない仕事が増えた分、収入は事務所に所属していた頃よりも上がっているという。現在の活動に充実感を覚えながら、改めて感じることがある。

「お仕事をしたら、ちゃんとそれ相応の対価をもらうべきだと思うんです。例えば、撮影会が主な収入源になっているグラビアアイドルの子も多いと思うんですけど、そこで取り分がたくさん引かれてしまったら、生活もできないじゃないですか。ちゃんと正当に本人に配分されるべきだし、下の世代のグラビアアイドルの子たちのためにも、環境を整えていけたらいいなと思います」

「まだまだ勉強中ですが」と前置きしながら、「緒方咲みたいな活動の仕方もある」とグラビアアイドルの新しい働き方を示していきたいと語るが、必ずしも「フリーランスのほうがいい」と思っているわけではない。信頼できる事務所に所属していることで、“守ってもらえる”場面もあるからだ。ただ、緒方自身は、今の働き方が自分の性に合っていて、楽しんでやれているという。

最後に、芸能事務所に所属する活動とフリーランス両方を経験した彼女に、グラビアアイドルの後輩たちへ伝えたいことを聞いた。

「まず、スタッフさんには元気に挨拶すること! 相手の方の立場にかかわらず、です。思っている以上に、自分の行動は見られているので、社会人としてのマナーはちゃんとすべきです」

「それから、当たり前のことなんですけど、契約書はちゃんと読むこと。どのお仕事がどのくらいの金額で、自分の取り分は何割なのかをきちんと分かっておいたほうがいいし、内容がすぐに分からなかったら、一回持ち帰ってでも、ちゃんと確認してほしい。契約書って、用語が難しくて分からないことがほとんどだと思うので、専門的に詳しい人に見てもらってもいいと思います」

「契約書の内容も人それぞれタレントによって違うので、自分が仕事しやすいような条件に変えてもらったりするのも一つの手かなって。自分のためにも、相手のためにも、思ったことは伝えるのが大事なのかなと思います」

■プロフィール
緒方咲
1994年10月7日生まれ。神奈川県出身。2016年、芸能界デビュー。2018年の1stDVD『Debut!』(竹書房)以降、イメージDVDを多数リリース。2019年には、1st写真集『咲かせてくれますか?』(双葉社)を発売した。現在、初の自己プロデュース写真集『Saki's vacation さきちぃの夏休み』がAmazonで数量限定発売中。