アシスタントを務める『有吉の壁』(日本テレビ)では、読み上げる大喜利のお題を入念に下読みしてから臨み、『あちこちオードリー』(テレビ東京)にゲスト出演した際にも、質問をシミュレーションしてノートにメモしてきたことを明かしていた佐藤。こうした事前の準備に労力を惜しまないのは、なぜか。

「今回の『ザ・ノンフィクション』でも『有吉の壁』でも、主役は私ではなく、水野さんや壁芸人の皆さんなので、その方たちに迷惑をかけてはいけないという気持ちが第一です。そして、スタッフのみなさんが番組を一生懸命作ってくれて、熱量がVTRから伝わってくるので、その同じ熱量、もしくはそれ以上になるように私が頑張らなきゃいけないという思いがあって。そうなってくるとかなり練習を重ねてしまいますね(笑)。すごく時間がかかるし、正直これが正解なのか分からない状態で練習しているんですけれど、私だけじゃなくて、周りの方のことをイメージしながら練習するということが、大事なんだと思えるようになりました」

その努力が報われるのは、本番後にスタッフからかけられる「良かったよ」や「またお願いしますね」といった言葉。「すべてのお仕事でずっと不安なんですけど、終わったときに皆さんが感想を言ってくださって、それがめちゃくちゃうれしいです(笑)。『あー練習して良かった!』と、日々を頑張る強さになります」と、笑顔を弾ませた。

■「気持ちを整理したい」インタビューにも準備

実はこのインタビューは、ナレーション収録の直後ではなく、佐藤の希望で別日に時間を設けて行われた。それは、「おしゃべりが上手じゃないので、自分の中の水野さんへの気持ちを整理して、皆さんにお届けしたいなと感じていたので」という理由からだ。

「またお時間を頂いてしまって、すみません…」と恐縮しながら、わざわざメモを作って取材に応じてくれた佐藤。改めて、番組に向き合う真摯(しんし)な姿勢が伝わってきた。

  • 「聞き屋」の水野怜恩さん (C)フジテレビ

●佐藤栞里
1990年生まれ、埼玉県出身。01年に『ピチレモン』のピチモオーディションでグランプリを獲得し、モデルとしてデビュー。現在は『MORE』『mini』『ar』でレギュラーモデルを務めるほか、バラエティ番組を中心に活躍し、『ヒルナンデス!』『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』『有吉の壁』(日本テレビ)、『王様のブランチ』(TBS)にレギュラー出演。『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS)などドラマにも出演し、『沸騰ワード10』(日本テレビ)では “立ち食い愛”を披露している。