稲垣は2015年に4歳でドラマ『ハッピー・リタイアメント』(テレビ朝日)に出演しデビュー。11歳ながら芸歴は約7年となる。

「先にお姉ちゃんが芸能活動をしていて、『私もやりたい』とお母さんに言って。そうしたら、『妹さんもいかがですか?』ってスカウトしてもらって入りました」と自分の希望で芸能界に。

経験を重ねていく中で演技が楽しいと感じた瞬間を尋ねると、「それは『オールドルーキー』なんです」と答え、「1話の『パパ、ずっとサッカー選手でいて』という泣きのお芝居のときに演技が楽しいって強く思って。どうしてそう感じたのかよくわからないけど、純粋に楽しい! って感じました」とその瞬間を振り返ると、「そこから本当に演技が楽しくて、将来女優の道に進みたいって、はっきりと思い始めました」と目を輝かせた。

女優の道に進みたいと気持ちを固め、この先どのようになっていきたいと考えているのか。「大人になると自分よりも年下の子たちと関わっていくことになると思うので、その子たちのお世話をしながら自分もいい演技ができたら」と後輩のことを思いやる稲垣。「綾野さんや榮倉さんの影響があるのかなと。すごく私のことを気にかけてくださるので、私もそんな人になれたらいいなと思います」と語る。

また、憧れている女優の存在がいるのか尋ねると「榮倉さん」と答え、「優しくて面白くて、演技に関しても」と、今回の共演で人柄も演技も憧れを抱いたという。

「引退試合のときに泉実が『カッコよかったよ、パパ』と言うシーンで、ママのカットになったときに泣かれていた顔が、私はすごく感動して今でも頭に残っています。台本には泣くと書かれていなかったですが、役になりきっているからこそできる表現だったのかなと。私も台本には書いてないけど、役の気持ちになってそういう演技ができたらいいなと思っています」

また、「アクションも挑戦してみたいですし、悪い役を今までやったことがないので悪役もいつかやりたいです」という願望も告白。今後の挑戦も楽しみにしつつ、まずは9月4日の『オールドルーキー』最終回での泉実の演技、そして新町の奮闘や家族愛を見届けたい。

■稲垣来泉(いながき・くるみ)
2011年1月5日生まれ、千葉県出身。2015年にドラマ『ハッピー・リタイアメント』(テレビ朝日)でデビュー。主な出演作は、ドラマ『とと姉ちゃん』(2016)、『砂の塔~知りすぎた隣人』(2016)、『TWO WEEKS』(2019)、『スカーレット』(2019)、『ちむどんどん』(22)、映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)、『糸』(2020)、『そして、バトンは渡された』(2021)など。アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』(2021)では主題歌の歌唱を担当した。

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