江の島海岸で海浜清掃イベント『魔法のジップロックトングで探せ!GOMIS(ごーみーズ)』が、8月31日までの期間限定で開催中だ。オリジナル限定デザインのごみ拾いトングを使い、ゲーム感覚で海のごみ拾いながら、海ごみ問題を学べるという本イベントに参加してきた。

  • オリジナルトングを使って海のごみ拾い! 海洋ごみ問題について学べる体験型のSDGsゲーム

■残りわずかの夏休み、オリジナルトングで海ごみを駆逐

循環型社会の実現を目指し、『Ziploc RECYCLE PROGRAM』を2020年に開始した旭化成ホームプロダクツ。一般家庭から使用済みジップロックを回収し、別のプラスチック製品に作り替え、廃プラスチック問題の解決に貢献する取り組みを進めている。

本プログラムの第1弾ではビニール傘の廃棄問題に着目し、ジップロックバッグをリサイクルした傘のシェアリングサービスを展開。

第2弾となる今回の取り組みでは「テラサイクルジャパン」「永塚製作所」との3社協働で、使用済みジップロックコンテナーを回収・リサイクルした素材をグリップ部分に使ったジップロックトングを開発した。

ごみ拾いトング約2,000本分のジップロックコンテナーがリサイクルプログラムで回収され、現在1,000本のオリジナルのごみ拾いトングを製作。海岸や河原などの環境保全・清掃活動が全国的に盛んななか、環境保全活動を主催する団体などへごみ拾いトングを寄贈することで、主催者や参加者の負担軽減につなげる。

また、ディズニー社がデザイン監修した「魔法のジップロックトング」も製作し、江の島海岸で開催されている海浜清掃イベント『魔法のジップロックトングで探せ!GOMIS(ごーみーズ)』で初使用されている。

  • オリジナル限定デザイン「魔法のジップロックトング」(C)Disney

本イベントは子どもから大人までゲーム感覚で海岸のごみを拾いながら、海洋ごみ問題について学べる体験型の“SDGsゲーム”。与えられたごみ拾いのミッションをクリアしていくことで、ジップロックオリジナルキャラクター「GOMISカード」がもらえる。

拾った海ごみの種類に応じてもらえるキャラクターカードには、人気デザイナー・イラストレーターのしばたまさんの描き下ろしイラストとともに、各ごみの情報やリサイクル方法、捕獲難易度などを紹介。ゲーム用台紙には、NPO法人 海さくら代表の古澤純一郎氏の監修で9種のごみを拾う「ミッション」が記載されている。

本イベントの開催を記念し、8月20日には旭化成ホームプロダクツ社長の高橋克則氏らが登壇する開会式を実施。江の島を中心に長年海浜清掃を行うNPO法人海さくらに300本の「魔法のジップロックトング」が贈呈された。

開会式後は総勢170名が「魔法のジップロックトング」を使った江の島海岸のごみ拾いに参加。合計91袋分(燃えるごみ:68袋、燃えないごみ23袋)の海ごみを回収した。

イベント初日の8月20日限定で、「GOMISカード」を全て集めた人に認定証「魔法のトングの使い認定証」をプレゼント。収集したカードを保管するBEAMS COUTUREデザインのカードケースも配布した。

21日以降も8月31日までの期間中、江の島海岸のちびっこBEACH SAVERパーク付近の受付で、ごみ拾いトングの貸し出しとゲーム用台紙、GOMISカードの配布を継続して行っている。

ジップロックらしさを表現したデザインの「魔法のジップロックトング」は、長時間使っていても疲れにくい設計。持ちやすさを追求した特殊な形状のグリップで、濡れたモノや重いモノも持ち上げやすく、細かいごみも掴みやすい。トング1本あたりジップロックコンテナー0.5個~2個を使用するなど、リサイクルした再生原料を活用し、すべてリサイクルが容易な素材で構成された環境対応製品だという。

  • 波打ち際には海外から流れ着いたらしいペットボトルごみも

漂着したごみだけでなく、海岸でのポイ捨て、置き忘れなど、さまざまな理由で放置されているのが海ごみの現状のようで、ものの30分ほどでマスクや靴ベラ、ビニール袋など3袋分のごみを回収できた。

なお、使用済みジップロックの回収プログラムはテラサイクルのホームページにアクセスし、アカウント登録することで参加可能。使用済みのジップロックは2キロから回収しており、インセンティブとして任意のNPOなどへ寄付できるポイントが付与される。

  • ガラス片も発見。いい汗、流しました