JR北海道は17日、老朽化したキハ143形などの置換用として、737系通勤形交流電車を13編成(26両)製作すると発表した。同社の通勤形電車では初めてワンマン運転に対応した車両となる。2022年冬に最初の編成が落成し、2023年春から室蘭本線室蘭~苫小牧間で運用を予定している。

  • 新型車両737系のエクステリアデザインイメージ(JR北海道提供)

新型車両737系のエクステリアデザインは、地域の移動手段として通学・通勤で日常的に利用してもらうことから、優しさが感じられ、親しみやすく、明るく若々しいイメージとして、淡いピンク色の「さくらいろ」を塗装に採用。前面部は黒色をベースとし、視認性向上を目的に、コーポレートカラーのライトグリーンと警戒色の黄色を入れたデザインとなっている。

インテリアもエクステリアと同様、優しさを感じられるデザインに。乗降ドアを淡いピンク色とし、座席は北海道内に咲く色とりどりの花をイメージしたドットを散りばめたデザインとしている。

  • 新型車両737系のインテリアデザインイメージ(JR北海道提供)

車両の特徴として、バリアフリー化の推進、環境性の向上、ワンマン運転への対応が挙げられる。客室床面を低くして乗降口のステップをなくしたほか、車いす利用者が使用できる大型トイレを設置。車いす・ベビーカー利用者や大きな荷物を持つ人にも快適に利用してもらえるように、車いすスペースとフリースペースを設置している。

主変換装置にハイブリッドSiCモジュール、照明にLEDを採用し、従来の車両と比較して消費電力を低減。JR北海道の通勤形電車では初めて、ワンマン運転に対応する装置を搭載している。1号車(クモハ737-0代)・2号車(クハ737-0代)の2両編成で運用され、2両合計の定員は269人(座席93人)。車いす対応トイレと車いすスペースは2号車に設置される。