まもなく7月というタイミングで、本格的な夏の到来を感じる日も増えてきました。暑さ対策が必須になりつつありますが、夏バテ予防に効果的といわれる食べ物のひとつが、クエン酸をたっぷり含む「梅干し」。

実はこの梅干し、フリーザーバッグで漬けられるって知ってましたか? 塩やにがりを手掛ける「赤穂の天塩」公式アカウント(@ako_amashio)がフリーザーバッグで梅干しを作る様子をTwitterで紹介し、反響を呼んでいます。

この投稿に対し、リプライや引用リツイートでは「え!梅干ってフリーザーバッグで作れるんですか!?」「わざわざ瓶買わなくてもいいんだね!知らなかった!」といった驚きの声のほか、「今まさに500グラムの梅で作っています」「うちもいつもこのやり方!」など、「すでにやっている」というコメントも集まりました。

フリーザーバッグで漬けられるとは……梅干しを自家製造するハードルが一気に下がりますね。

このツイートをした「赤穂の天塩」の担当者の方に、フリーザーバッグで梅干しを漬ける際の材料の分量や注意点などをうかがいました。

「フリーザーバッグで梅干し」、投稿者に聞いてみた

――分量や工程、漬け込み時間などはどうすればいいでしょうか?

レシピアプリの「クックパッド」にて、フリーザーバッグでの漬け方をテキストと動画で解説していますので、そちらをご参照いただければと思います。内容的には弊社のWebサイトで紹介している梅干しの作り方とほぼ同じですが、フリーザーバッグは大きめのものでも1kg程度しか梅が入らないので、こちらの方がわかりやすいかと思います。

  • クックパッド 赤穂の天塩「自宅で漬ける!かんたん梅干し」より引用

――フリーザーバッグで作る場合と瓶で作る場合、味に違いはないのでしょうか?

味に差はありません。

――フリーザーバッグで作るときも「重石」は必要ですか?

「水あがり」が遅いと腐りやすくなるため、重石は必要です。梅の実に塩をまぶして圧力をかけると、果汁が出てくるのですが、これを「水あがり」と言います。この果汁にはクエン酸が多く含まれ、果汁に塩が溶けることにより、酸性かつ塩濃度が濃い液になります。この液に浸かることにより梅の実の腐敗を防ぎます。重石で圧力をかけることにより、水あがりが良くなるんです。

――フリーザーバッグで作る際の注意点はありますか?

フリーザーバッグは液漏れする可能性があるので、必ずバットやボウルなどで受けて液漏れ対策をしてください。また、空気はできる限り抜いてください。

――今回の投稿に1,300件を超えるいいねが集まっていますね。

私どものような梅干しに関係する業界ではフリーザーバッグで梅干しを漬けることは常識になっているのですが、意外に皆様に伝わっていなかったんだな、と改めて感じました。

たくさんの方に「ぜひやってみたい」とのお声をいただき大変うれしく思います。梅干し作りは実はそんなに難しくないので、多くの方にチャレンジしていただくきっかけになればと思います。


梅干しを自分で漬けるという発想がなかった人も、「これなら自分でもできそう」と思えるのではないでしょうか。これを機に自作の梅干しにチャレンジしてみませんか?