松屋は本当に頼りになる。牛丼はめちゃくちゃ美味しいし、カレーのクオリティも相当高い。次々に繰り出される期間限定メニューも、まずハズレがない。何を食べようか迷ったときは、とりあえず松屋に入っておけば万事解決である。

先日も、松屋が新たに販売をスタートさせた期間限定メニュー「鶏のバター醤油炒め定食」を食べたところ、これがもう美味いのなんのって。特別に捻りのあるメニューではないが、逆に言えば「こういうのでいいんだよ」の究極系とも言える仕上がりである。

ということで、今回はこの夏オススメの「鶏のバター醤油炒め定食」の美味さを徹底レビューしたい。

「鶏のバター醤油炒め定食」が復活! 特盛まで増量無料!

松屋を訪れたのは、本当に「とりあえず」だった。「特に何が食べたいわけではないけど、とりあえずお腹が減ったな……」という気分でフラッと入店し、券売機でメニューを吟味しようとしたところ……ん?

店内ボタンとお持ち帰りボタンの中間に、「鶏のバター醤油炒め定食」なるボタンがあるではないか。なんだこれ?もちろん鶏のバター醤油炒め定食は知っているさ。これまで何度か販売されてきた超人気メニューだ。でも、ここでは店内で食べるかテイクアウトするかの2択が迫られているはずなのに、3つ目の選択肢として「鶏のバター醤油炒め定食」が割って入ったとでもいうのだろうか。

不可解ではあるが、おそるおそる鶏のバター醤油炒め定食ボタンを押してみると……何も反応せず。まさかこれ……ボタンじゃないのか?「こういうイチオシメニューもありますよ」ってことか?うわっ、恥ずかしい!

頬を赤らめながらも、ほろ苦い記憶とともに鶏のバター醤油炒め定食の存在が脳に刷り込まれた筆者は、まんまと鶏のバター醤油炒め定食に吸い寄せられたのであった。メニューは2種類に分かれていて、「ライスセット」のほうはライスと味噌汁が、「定食」のほうはプラスでサラダもつくらしい。60円差か。ではとりあえず定食のほうにしておこう。

おっ、ライスは無料で大盛や特盛にできるっぽいぞ! やはりここは特……いや、少し痩せなきゃヤバいと思っていたので、ここは断腸の思いで我慢だ。でも大盛ならいいか。

で、実際に出てきたのがコチラ。

はわわわわ……

もはや香りだけでもご飯が進みそうだ……。とにかく、バターの芳醇な香りと少し焦げた感じの醤油の香りが激しく鼻孔を刺激する。

なにはともあれ、まずは一口食べないことには始まらない。それでは、いただきます!

きたーーーーーーー!!!!!!

もともと勝利は約束されていたようなものだったが、想像以上に美味い。激しく美味しい。大きめに切られたチキンはとても柔らかくてジューシー。キリッとしょっぱい醤油と濃厚でまろやかなバターの風味が肉全体に絡みつき、噛めば噛むほどに味わいが広がっていく。ニンニクもめちゃくちゃ効いていて、これがまた底なしに食欲をそそる。

言うまでもないが、ライスにも合う。というか、ライスがみるみるうちに減っていく。特盛にしなかったのはやはり失敗だったか……!

このネギもいい。玉ネギと小ネギがシャキシャキ食感と独特な辛みを生み出し、味を引き締めてくれる。

このポテトサラダもただの脇役ではない。醤油バターソースをしっかり吸わせて、チキンと一緒に食べると……ええ、最高です。

松屋はチキンが美味い! ただし今回の「究極の食べ方」に鶏は必要ない!?

松屋の鶏のバター醤油炒め、この実力はガチ。そもそも、松屋は牛丼もカレーも美味いけど、鶏料理も相当レベルが高いというのは、ツウの間でよく知られた話だ。代表作は、通称“ごろチキ”こと「ごろごろ煮込みチキンカレー」。その商品名に違わずチキンはごろごろと入っており、しかも柔らかくて超ジューシー。今年5月には、待望のレギュラーメニュー化がついに決定した。

他にも、ごろチキと同時期にレギュラーメニュー化した「ネギ塩チキングリル定食」、限定販売された「ごろごろチキンのバターチキンカレー」や「たっぷりシャリアピンソースのチキンソテー定食」など、さまざまなチキン料理を手掛けてきたが、いずれも必ずハートを撃ち抜くレベルに仕上げてくるのである。

ツウは松屋でチキンを食す。これは覚えておいて損はない……のだが、ここだけの話、こと「鶏のバター醤油炒め定食」に関しては、とにかくこの醤油バターソースが美味すぎる。もちろん鶏のエキスが染み出した結果でもあるだろうが、正直、主役はチキンではない。ソースなのだ。

結論としては、まず、ライスは確実に「特盛」を注文すること。そして、あえてライスを余らせておいて、そこに残ったバター醤油ソースをぶっかける! いい大人が声を大にして言うが、これが究極に美味しい食べ方である。鶏のバター醤油炒め定食は、チキンがなくなってからが本番なのだ。このソースだけカルディさんあたりが販売してくれないかなぁ……。

「ウソつけ」と思わず、ぜひ一度やってみてほしい。飛ぶぞ。