ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計92万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか?なぜその本が選ばれたのでしょうか?気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

初対面の人との会話を弾ませる、魔法のひと言とは?

2月、20代~30代に一番読まれたのは、『大人の雑談力』(桐生稔監修、リベラル社)でした。

  • 『大人の雑談力』

初対面の人と何を話せばいいかわからない、相手との共通点が見つからないと沈黙してしまう、だらだら続く話をかえたい――。本書はそんな、雑談における“あるある”な悩みをスッキリ解決してくれる一冊です。

初対面の人と話すときのコツは、「目についたものを褒めること」。ついつい天気の話をしてしまいがちですが、それでは会話が終わってしまいます。それよりも、相手の名前や服装、部屋の雰囲気など、素敵だと思ったものを褒めてみましょう。褒められて嫌な気分になる人はいませんし、場の雰囲気が和むはずです。

相手との共通点が見つからないときは、共通点を探して次々に話題を変えるのではなく、相手の話を深掘りするのがおすすめ。その話題について「昔はどうだったのか」「今はどうなのか」を軸にして聞いてみるのがポイントです。「僕、野球観戦が趣味なんです」と言われたら「私は野球は全然詳しくないのですが、ずっとお好きなんですか?」といった具合に深掘りし、話を膨らませていきましょう。

20代~30代は、仕事・プライベートにかかわらず、人間関係が広がる時期です。本書で雑談力を磨き、良好な人間関係を築くための第一歩としていただければと思います。

朝の習慣で「なぜかうまくいく人」になる?

2位は『なぜかうまくいく人の「秘密の習慣」(ハンディ)』(佐藤伝、ディスカヴァー・トゥエンティワン)でした。

  • 『なぜかうまくいく人の「秘密の習慣」(ハンディ)』

ちょっとした習慣によって、人生は好転するもの。本書はそんな、「うまくいく人」になれる「秘密の習慣」をたくさん紹介してくれている一冊です。

そのうちのひとつが、スマホの待ち受け画面を「自分の人生のゴール・イメージを表現するようなもの」にすること。ある統計によると、私たちは1日平均200回もスマホの待ち受けを見ているそうです。

人間は、よく目にするものから影響を受けています。1日200回、自分の人生のゴール・イメージを見て、潜在意識にゴール・イメージをインプットしましょう。

朝の習慣として提案されるのは、「ナイン・マトリックス」式の日記をつけること。9マスのテンプレートに「昨日の日記」と「今日の日記」を書き、自分という人間のデータを蓄積していきます。この「ナイン・マトリックス」は、大谷翔平選手も愛用しているそうです。

本書の「秘密の習慣」は簡単なものばかり。あなたも「なぜかうまくいく人」になるために、まずは一つ、毎日の生活に取り入れてみませんか。

クリエイティビティの源泉は「散歩」と「料理」⁉

3位は、『こうやって、考える。』(外山滋比古、PHP研究所)でした。

  • 『こうやって、考える。』

本書は、『思考の整理学』(筑摩書房)などの著書で知られ、「知の巨人」と称される外山滋比古氏の金言集。これまで外山氏が出版した書籍のうち、「考えること」のエッセンスが濃縮されています。

知性を磨く方法として挙げられているのは、「体を使って考える」こと。新しい思考をするためには、机に向かうのではなく、散歩をすることが有効だといいます。同様に料理も、新たな発見を導いてくれる、クリエイティブな行為だそう。

そのほか、時間の特性を理解することの重要性についても言及されています。外山氏によると、朝は「金の時間」。夜の頭よりも朝の頭のほうが優秀なので、夜にできなかったことは、朝食を食べる前にもう一度取り組んでみようと勧めています。

外山氏らしい「考え方」のヒントが詰まった本書。知の巨人の習慣をマネして、あなたもクリエイティブな生活を送りませんか。

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。2月のランキングでは、『超ファシリテーション力』(平石直之、アスコム)や『世界最高のコーチ』(ピョートル・フェリクス・グジバチ、朝日新聞出版)、『世界のマーケターは、いま何を考えているのか?』(廣田周作、クロスメディア・パブリッシング)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。