ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計91万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか?なぜその本が選ばれたのでしょうか?気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

人事戦略コンサルタントが教える「30代で身につけるべきスキル」

1月、20代~30代に一番読まれたのは、『できる30代は、「これ」しかやらない』(松本利明、PHP研究所)でした。

  • 人事戦略コンサルタントが教える「30代で身につけるべきスキル」

これからの人生やキャリアについて考える機会が増える30代。仕事で求められる役割が20代の頃とは大きく変わり、戸惑うことも多いでしょう。今はまだ20代の方も、頼りがいのある30代の先輩を見て、「自分もこんなふうになれるだろうか」と不安になっているかもしれません。

これからキャリアを歩んでいく20代~30代のあなたには、本書をおすすめします。著者は外資系コンサルティング会社の部長職を経て、人事戦略コンサルタントとして独立し、活躍している松本利明氏。そんな著者が、30代で身につけておくべきスキルやキャリアの考え方を紹介してくれています。

キャリアアップのために、30代でやっておくべきポイントとして紹介されているのは、次の5つ。

キャリア:自分の向いている環境に行く
仕事の成果:結果を出すことに集中する
対人関係:苦手な人を割り切り、得意な人を増やす
働き方:根回しのコツを掴み、組織を活用する
人脈:相談される人、声がかかる人になる

さてあなたは、いくつできているでしょうか?この5つを意識できるかどうかで、30代の10年間は大きく変わってきます。それぞれのポイントについて詳しく知りたい方は、ぜひ本書をチェックしてみてください!

なぜ「感謝の気持ちをストレートに伝える人」は成功するのか?

2位は『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(藤本梨恵子、明日香出版社)でした。

  • なぜ「感謝の気持ちをストレートに伝える人」は成功するのか

本書のタイトルを見て、「うまくいくことと気遣いに、どんな関係があるのだろう?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

著者の藤本梨恵子氏は、相手のためにした気遣いは巡り巡って自分に返ってきて、仕事やチャンス、お金、運などにつながっていくのだといいます。もしかすると「うまくいく人」と「普通の人」の差は、普段の行動に隠れた気遣いにあるのかもしれません。

本書では、気遣いができる人は相手のテンションを上げられる人だと書かれています。たとえば著者はあるとき、コンビニでまとめて公共料金の支払いをしたところ、店員さんから「領収書をまとめてホチキスで留めますか」と聞かれました。そこで素晴らしい気遣いだと伝えながらお礼を言うと、店員さんは笑顔になったのだといいます。

相手に感謝しても、その気持ちをストレートに表現しない人もいるでしょう。しかしたった一言で相手の気分を良くすることができるのならば、やらない手はありません。

気遣いのできる人は、誰からも愛され、チャンスが巡ってくるもの。「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」と嘆く人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。

スーモの売上を30倍にした、伝説のマネジメント手法

3位は、『1000人のエリートを育てた 爆伸びマネジメント』(中尾隆一郎、かんき出版)でした。

  • スーモの売上を30倍にした、伝説のマネジメント手法

20代後半から30代というと、マネジメント力を求められる機会も増えてくるタイミング。そんなあなたには、リクルートの住宅領域子会社(現スーモ)において、6年間で売上30倍、拠点数12倍、従業員数5倍という急成長を支えたマネジメント手法を解説した『爆伸びマネジメント』が参考になるでしょう。

その手法のキモとなるのは「G―POPマネジメント」。Goal(ゴール・目的)、Pre(事前準備)、On(実行・カイゼン)、Post(振り返り)の頭文字を表したものです。

Goalを意識し、Preを行い、Onの段階で変化に柔軟に対応する。そしてその結果からPreとOnの差分を確認し、Postを行う――。

このサイクルを回すことで、組織は「自律自転する組織」になります。これまで以上に不確実性が高まる現代においては、一人ひとりがその場で適切な判断を下して素早く行動できる組織、つまり「自律自転する組織」こそが生き残っていくのです。

本書には、「Goal」「Pre」「On」「Post」のそれぞれのフェーズについて、実際の事例を交えながらわかりやすく解説されています。これからのマネジメント本の決定版ともいえる一冊として、ぜひチェックしてみてください!

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。1月のランキングでは、『うまくいっている人の考え方 完全版』(ジェリー・ミンチントン、弓場隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)や『史上最高にわかりやすい説明術』(深沢真太郎、秀和システム)、『整える習慣』(小林弘幸、日本経済新聞出版)などがベスト10にランクインしました。 来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。