JR九州が2022年9月23日に実施するダイヤ改正で、鹿児島支社管内の各線区でも利用状況に合わせたダイヤの見直しを行うと発表された。日豊本線の竜ケ水駅では、利用実態に合わせ、停車本数の見直しを行うとのこと。

  • 日豊本線を走る鹿児島中央行の普通列車

竜ケ水駅は重富~鹿児島間の中間に位置する鹿児島市内の駅。ホームから錦江湾と桜島を眺められる駅だが、1993(平成5)年8月に発生した集中豪雨では、同駅で列車2本が土石流に巻き込まれるなど甚大な被害を受けた。海側のホームに「竜ヶ水災害復旧記念碑」が建てられている。

当時住んでいた周辺住民も、多くが土石流対策で移転したとのことで、竜ケ水駅の利用者は非常に少なく、無人駅で交通系ICカードも利用不可とされる。現在、鹿児島方面へ運転される普通列車の本数は下り30本・上り31本だが、竜ケ水駅に停車する普通列車は下り17本・上り21本。今回の発表で、ダイヤ改正に合わせて「下り列車 17本のうち4本の停車本数見直し」「上り列車 21本のうち7本の停車本数見直し」と説明しており、普通列車の半数以上が竜ケ水駅を通過する見込みとなった。

鹿児島支社管内では、他にも肥薩線の一部列車で利用状況に合わせた編成両数の見直しを行う予定。指宿枕崎線では、指宿~山川間で一部列車を見直し、現行の山川駅10時0分発・鹿児島中央駅11時30分着の上り普通列車を指宿駅始発に変更するほか、現行の指宿駅14時52分発・山川駅14時58分着の下り普通列車を運転取りやめとする。