映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』(5月20日/6月24日公開)の本編映像が10日に公開された。

  • 左から渡邊圭祐、舘ひろし

    左から渡邊圭祐、舘ひろし

同作は2001年から2010年にかけて『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)で連載された人気漫画の実写化作。亡き母を生き返らせようと、禁忌を犯して挑んだ"人体錬成"に失敗し、左脚と右腕を失った兄エドワード・エルリック(山田涼介)と、身体全部を持って行かれ鎧に魂を定着させた弟アルフォンス・エルリック(水石亜飛夢)の物語を描く。

今回公開されたのは、シン国の皇子リン・ヤオ(渡邊圭祐)と、アメストリスの最高権力者キング・ブラッドレイ(舘ひろし)、そして渡邊が一人二役で演じ分けたもう一つの人格であるホムンクルスのグリードが死闘を繰り広げるバトルシーンを収めた本編映像。『復讐者スカー』でエド対スカーの壮絶な戦いが繰り広げられる一方、不老不死の法の鍵となる賢者の石を探し求めるシン国の皇子リンは、エンヴィーらホムンクルスと対峙していた。そこに現れたアメストリスの最高権力者ブラッドレイが「我が国で勝手は許さん!」とけしかけ、リンの護衛を務めるランファンらを巻き込み戦いが始まる。さらに、リンはそこでブラッドレイの衝撃的な秘密を目撃してしまう。

映像には、リンがホムンクルスの生みの親である“お父様”に賢者の石を注入され、ホムンクルスのグリードに体を乗っ取られた状態で、ブラッドレイと最後の戦いに挑む『最後の錬成』のシーンも収められている。渡邊は「グリードになる瞬間は一番リンという役とリンクした」と語っており、その理由を「リンは自分の目的、目標に対してはすごく真摯にぶつかっていくし、そのためにはちゃんと手段は選ばないっていうのが、すごく男らしくて、現代でやろうとしてもなかなかできることじゃないので、そこにすごく共感しました」と説明した。

スピード感溢れる剣術を披露した渡邊は「撮影では、中国の武術で使われる青龍刀という特徴のある刀を使用したので、刀の振り方や刀を持ってない手の使い方が日本刀とは全く違い、それをリンとして体現するのが大変でした」と本格アクションに臨んだ苦労を語っている。初共演ながら敵対する役柄を演じた2人だが渡邊は「撮影が終わった後、モニターで僕の演技を見てくださっていた舘さんが僕の方にすごいオーラをまとって歩いてきて、一言“いい目だな”と言ってくださったんです。その言葉を糧に撮影を乗り切れました」と明かした。

(C)2022 荒川弘/SQUARE ENIX (C)2022 映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会