6月2日にスタートしたドラマ特区『教祖のムスメ』(MBS 毎週木曜24:59~ ※初回は25:09~ほか)で、若手注目株の茅島みずきと藤原大祐の初共演が実現。突如転校してきた美しい女子高生の登場をきっかけに、周囲が疑惑と混乱の渦へと巻き込まれていく学園サイコサスペンスで、茅島はミステリアスな転校生の桐谷沙羅役、藤原は彼女に惹かれ、振り回されていく同級生の湯田一真役を演じている。実は2年ほど前に芝居レッスンの場で出会い、友人になっていたという2人。スリリングなサスペンスドラマの現場で見たお互いの印象や、新境地となる役柄を通して感じている、俳優としての成長について語り合ってもらった。

  • 『教祖のムスメ』桐谷沙羅役の茅島みずき(左)と湯田一真役の藤原大祐

――何が真実で何が嘘なのか、目まぐるしい展開が繰り広げられます。役柄の印象や脚本を読んだときの感想を教えてください。

茅島:予想や想像を裏切られるような展開ばかりで、とても面白いなと思いながら台本を読んでいました。その中で、沙羅は狂気をはらんでいて、何を考えているのかまったくわからないような女の子。突拍子もない行動に出たりするミステリアス性を持っていて、私にとってこれまでに演じたことのないような役柄です。面白く台本を読みながらも「私が沙羅を演じるのか」と思うと、とても難しいなと思いました。監督と「こうやったら沙羅の怖い感じが出るんじゃないか」など話し合い、悩みながら、臨ませていただきました。撮影では、監督から「役をつかめてきたね」と言っていただけるようになって、安心することができました。

――藤原さんは、沙羅に惹かれていく高校生の湯田一真を演じられます。

藤原:一真は臆病で、自分のことを認めてもらった経験が少ないために、あまり自己肯定感を持てずにいる男の子です。物語の展開としては、真実を求めて走っていく一真が、沙羅に振り回されていく…というストーリーになるので、ドラマを観ている方は、一真の感情と一緒に沙羅を見つめていくことになると思います。つまり、沙羅の裏の顔を伝えるのは、一真の役割。プロデューサーさんや監督からも「このドラマが盛り上がるかどうかは、僕がいかに芝居の中でリアルにリアクションできるかにかかっている」と言われているので、常に良い意味でのプレッシャーをいただいています(笑)。うれしい反面、緊張もしながら撮影しています。

――演じる上で大事にしていることや、新しい挑戦になっていることがあれば教えてください。

茅島:ちょっとした視線の移し方や、口角の上げ方などで、沙羅の印象が変わってきます。どうしたら怖く見えるのだろうと、家でも鏡を見ながら練習してみたりしました(笑)。私自身、台本を読んでいて「沙羅って怖いな」と思ったのは、一真や他の人たちが感情的に働きかけてきても、沙羅にはまったくそれが響かなくて、相手の目を真顔で見つめていたりするところ。だからこそ、相手から何を言われても“無“でいるということは、演じる上で大事にしていることです。お芝居をするときはいつも、相手のセリフを受けて、それに対してどう返すかを大事にしていますが、沙羅は相手のいうことをあまり聞かずに、その次の作戦を考えていたりするので、お芝居をする上でも今までとは違った挑戦になっているなと思います。毎日勉強になることばかりで、難しい役だからこそ、この作品をやり切ることができたら、自分のお芝居の幅も広がるかなと思うので、一生懸命頑張りたいです。

藤原:一真は沙羅とは対照的で、何事にも全力で取り組む男の子。感情も行動もすべてがまっすぐだからこそ、沙羅に振り回されてしまうんです。観ている方も、一真と一緒になって沙羅に振り回されてほしいなと思っています。また一真には一歩踏み出せないような臆病なところがあるんですが、普段の僕はどちらかというとその一歩をガンガン超えていくタイプなんです(笑)。もちろん危ないことをするわけではなくて、困っている人がいたら何かできることはないかなとすぐに行動に移すタイプ。自分とは違う性質を持っているからこそ、一真を演じながら、新しい感情や自分を知ることもできる気がしていて、とても楽しいです。