消費者庁は、5月31日の「世界禁煙デー」を前に、ツイッターアカウント(@caa_kodomo)で子どもとたばこの事故について注意を呼び掛けた。

同庁によると、子どもがたばこを誤飲する事故が多く発生するのは、物をつかめるようになる5カ月頃から1歳前後。たばこやニコチンが溶け出した液体を誤飲した場合、中毒を起こす危険性があるため注意が必要だとしている。

実際、消費者庁・国民生活センターには、医療機関から以下のような事故情報が寄せられているという。

「保護者が吸った加熱式たばこをゴミ箱に捨てた後、子どもがゴミ箱に手を入れて遊んでいるのを発見した。口の中にたばこがあったため受診した。」(1歳)

「子どもがゲボゲボ言っているのに保護者が気付き確認すると、畳の上にあった加熱式たばこの先が1cmほどなくなっていた。受診してしばらく経過観察となり、症状がないことを確認し帰宅となった。」(0歳7か月)

「加熱式たばこを2本食べた可能性があり、近くの医療機関を受診して経過観察となった。帰宅後にたばこ葉などを嘔吐し顔色が悪かったため、救急外来を受診し経過観察のため入院となった。翌日、全身の状態が安定していることを確認して退院した。」(0歳8か月)

「たばこの吸い殻をペットボトルのお茶の残りに入れて置いていたのを、誤って飲んだため受診した。少量であったことから自宅で経過観察となった。」(5歳)

保護者がそばにいても、ほんの少し目を離したすきに子どもは口に入れてしまう場合がある。子どもの誤飲を防ぐための注意点は以下。

・家の中では禁煙を心掛け、子どもの目の前でたばこを吸わないようにしましょう。
・たばこを床やテーブルの上などに放置せず、子どもの目に触れない場所や、手の届かない場所に保管しましょう。
・たばこや吸い殻などを捨てる時は、捨てたゴミ箱を子どもの手の届かないところに置いたり、直接捨てずにビニール袋などに包装して密閉するなど、子どもが容易に取り出せない工夫をしましょう。
・飲料の缶やペットボトルを灰皿代わりに使用することはやめましょう。ニコチンが溶け出した液体は身体に吸収されやすくなるため特に危険です。
・たばこを誤飲してしまった可能性がある場合は、口の周りや口の中を確認し、たばこがあるようなら取り出しましょう。また、たばこが浸っていた液体を飲んでしまった場合や普段と違う様子がある場合は、何も飲ませず、直ちに医療機関を受診しましょう。