「プーパッポン」というカレーをご存知だろうか。日本ではまだメジャーとは言い難いが、蟹や卵を使ったタイ名物として知られ、本物を食べたことがある人ならおわかりのとおり料理として最高に美味い。
もっと気軽に日本でも食べられないかな〜と常々思っていたが、なんと牛めしチェーンの松屋が5月24日から松屋風「プーパッポンカレー」を発売するというではないか……!これは熱い!最近の気温のようにホットだぜ!
しかもこれ、あのsioのオーナーシェフである鳥羽周作さんが実際に食べて「松屋史上1番うまい可能性あります」なんて言っちゃってるのだ。マジで!?これを食べずして、この夏何を食べるというのか。
ということで、発売開始の5月24日10時ちょうどに松屋へ行き、速攻で松屋風「プーパッポンカレー」を食べてきたので、そのレビューをお届けしたい。
松屋史上最強の可能性も!? 松屋風「プーパッポンカレー」を実食!
メディア露出も激増している日本のトップシェフのひとり、鳥羽周作さん。いろんな飲食系企業とのコラボ商品も連発し、そのすべてがスマッシュヒットを記録。彼の実力と舌は疑う余地もなく、本物だ。
そんな彼が、「松屋史上1番うまい可能性あります。久々に衝撃を受けました。すぐに食べてください」と言うからには、相当美味しかったに違いない。もちろん松屋の公式アンバサダーとして多少のリップサービスはあるかもしれないが、本人も威信をかけて臨んでいるはずなので、すべてがお世辞などということはまずないだろう。
まず、「プーパッポンカレーとは何か」ということも軽くおさらいしておこう。
タイ語で「プー」は蟹、「パッ」は炒める、「ポンカリー」はカレー粉を意味し、蟹やソフトシェルクラブを炒めて甘辛のチリインオイルで味つけし、牛乳入りの卵液やココナッツミルク、卵でとじた料理のことだ。繰り返しになるが、料理としてのクオリティは極めて高い。
ということで、店内でさっそく注文。美味さを確信しているので。ご飯は大盛りにさせてもらった。実際に届いたのがこちら!
もうこの時点で……
「プー」と「ポンカリー」のオリエンタルで魅惑的な香りが鼻腔を突く!!
それでは、まずカレーのみを一口いただきましょう。
おお~、ぎゅぎゅ~っと凝縮された蟹エキスが体中に染み渡る。干しエビも入っているらしく、甲殻類特有の旨みがすっごく濃厚、かつコク深くてかなり美味しい!
ココナッツミルクの甘みとトロトロ&フワフワの卵の食感や味わいも蟹の旨みと絶妙に調和している。辛さは控えめで、ややピリッとする程度。ココナッツミルクのコクとマイルドな甘みのほうがメインとなっている。
カレーにはズワイ蟹のほぐし身と魚肉練り製品……要するにカニカマ的なものが入っている。写真でチラッと見えると思うが、この赤いほぐし身っぽい部分が魚肉練り製品だ。価格が並盛で690円なので、蟹をふんだんに使うというのは難しいのだろう。正直、カニカマでも十分美味しいし、蟹っぽさを感じられる。値段を考えれば全然オーケー。むしろ、そんなことは些末だと思えるほど味のクオリティは高い。
そして、この味付けはご飯がめちゃくちゃ食べたくなるぞ……!ライスをカレーの海にくぐらせて、パクッ。
あー、もう相性バツグン。カレーの味が濃いので、いくらでもライスが食べられそうだ。食べる手が止まらず、ものすごいスピードでご飯が消えていく。大盛りにしてよかった〜!
ちなみに、「プーパッポンカレー」を注文した人は、5月31日(火)午前10時までライス大盛への変更が無料となるサービスを展開しているようだ。プーパッポンカレーは他のカレーと比較にならないくらい“ご飯泥棒”なヤツなので、胃袋に余裕がある人はぜひ大盛りにすることをオススメしたい。
気が付けばあっという間に完食!鳥羽さんシェフの「松屋史上1番うまい可能性あります」はあながち過言でもなかったと個人的には思う。
そもそも「松屋は牛丼屋のふりをしたカレー専門店」と評する専門家(?)もいるほどカレーのクオリティは高い。レギュラーのオリジナルカレーはもちろん、今月から定番メニューとなったごろごろ煮込みチキンカレーも絶品だし、昨年は、CNNの「世界で最も美味しい食べ物50選」で見事に1位に輝いた「マッサマンカレー」を期間限定で商品化して販売。大きな話題となった。昨夏の「海鮮ごろごろシーフードカレー」もめちゃくちゃ美味かったのを覚えている。
そんなカレーの名手、松屋が放つ新作「プーパッポンカレー」は、また新たな歴史の1ページを更新したと言える完成度だった。プーパッポンカレーを食べたことがない人も、ぜひお試しあれ。